色気ある男のための外見コーチ木村公一です。
よく聞く言葉、「ジャケットは肩で着るもの」
これには二つの意味がある。
まずは、「ジャケットは服の重みが全て両肩にのって、肩で受け止めて着る」
という意味。そこで肩にかかる重力が均等に分散されていれば、
スーツ自体の重さは気にならない。
今までモデル撮影で、「これが一流の肩のライン」と思ったものは
ブルックスブラザースのブレザーだった。
カーブや凸凹のある複雑な形をした人間の肩に沿って、
布自体の重みが肩全体にかかるように設計されていて、
一流の縫製技術やアイロンワーク
とはこう言うことかと感心した。
着心地は感覚的なものなので是非ショップで
試着してほしい。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20160301/12/kimkim888/ac/48/j/t02200372_0444075013580880077.jpg?caw=800)
もう一つの意味としては、美学的な観点から、
男のジャケットの見た目が、第一印象の良し悪し、
存在感そのものにまで影響するからです。
人は相手の顔を見ながらコミュニケーションをとります。
その時に顔の土台であるショルダーラインが不安定だと
その人自体に不安定さを感じるからです。
そこでスーツを選ぶ基本ルールとして肝に銘じたいのは
「肩に合わせる」ことなのです。
袖丈や着丈は多少なら補正できます。
しかし、肩を補正する事は出来ません。
肩がフィットせず自分でしっくりこないスーツならば、
色柄やカタチがどんなに好みだったとしても、
すっぱりと諦めて別のものを選びべき。
最近はコンパクトな肩が主流で、
実際の肩幅の内側ぐらいまでショルダー位置が入り込んだ
ジャケットを着ている人も見かけます。
しかし、顔の大きな日本人は、
スーツのショルダー位置が肩より
少し張り出すくらいのパットが入っているほうが、
小顔に見えると思っています。
そして肩のラインで忘れていけないのは、
ショルダーの延長にあり、
肩と一体となっているアームホール。
試着時に、可動域のことを考えて
オーバーサイズにならないように注意が必要。
案外気が付かないが、やんか野暮ったいなと思うスーツスタイルは
ここら辺のアンバランスが原因かもしれない。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20160301/12/kimkim888/e7/ed/j/t02200278_0409051613580880078.jpg?caw=800)