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後輩の学生から相談を受けました。「金融志望なのですが、メガバンクと大手証券と、どちらを第一志望とするか迷っています」とのこと。以下が私の回答です。




私は、自分が今の学生だったらどうするか、自信を持って決断する事は出来ない。だから、君に対しても、どちらかを勧めるようなアドバイスは出来ない。しかし、君が自分で決断するに際し、何を考えるべきか、というアドバイスなら出来る。




まず、30年後のメガバンクと大手証券がどうなっているか、予測してみることだ。今がどうであれ、30年後に傾いているような企業を選んで就職する必要はないからだ。「10年間でノウハウを身に着けて起業しよう」と考えている場合にはその限りではないが、将来の起業(または政治家への転身等々)を考えているならば、メガバンクや大手証券に就職すべきではないだろう。もっと起業のノウハウ等を得やすい業界はいくらでもあるはずだ。




次に、君の人生観だ。君は仕事に何を求めるのか。金か、名誉か、生活の安定か、ワークライフ・バランスか、職場の雰囲気か、仕事の面白さか、日本経済への貢献か。その人生観に沿った職場がどこか、という観点で各企業を比較してみることだ。




性格も重要だ。積極的なのか消極的なのか、他人を押しのけても前へ出るタイプなのか協調性を大切にするのか一人でコツコツ仕事をするのが好きなのか、等々をよく考えることだ。君の性格に相性の良い職場と悪い職場があるので、自分の性格を分析した上で、それに合った職場を選ぶことだ。




次に、職場についての研究が必要だ。人事部や人事部から紹介された社員は、都合の良いことしか言わないから、そうではなく、サークルの先輩等々を頼って社員に話を聞くことだ。大学の就職サポートセンターに頼んでOBOG訪問をさせてもらっても良いだろう。もちろん、その前に公開情報をしっかり研究しておくことは当然だ。その上で、君の人生観や性格に向いた職場か否かを見極めることだ。




学生が限られた情報の中から判断しても、30年後に「正しい判断だった」と言える確率は高くないだろう。しかし、大切なことは、とにかく真剣に悩み、調べ、考えることだ。最大限の努力をしたならば、仮に将来残念なことになっても、「運が悪かった」と思って神様を恨んで生きれば良い。




最悪なのは、「あの時もっと真剣に調べていれば」といった後悔をすることだ。その場合、過去の自分を恨んで生きることになる。これは大変に辛いことだ。そうならないためには、今の段階で精一杯の努力をしておくことだ。




もちろん、就職活動も精一杯頑張ることだ。第一志望を真剣に選んでも、就職活動の手を抜いて第一志望に不採用になってしまっては元も子も無いからだ。




最期に、私自身が学生の時に何を考えたのか、私が銀行に勤務している間に何を考えたのか、サラリーマンとはどういうものか、といった雑文をブログに載せてあるので、参考にして欲しい。


http://ameblo.jp/kimiyoshi-tsukasaki/entry-12149636451.html





君の将来が素晴らしいものになる事を祈っている。




君より少しだけ人生を長く経験した者より。



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