君に会えた奇跡

愛してるって言葉は本当に愛している人にはなかなか言えない。


でも、言わないと絶対後悔する。今はそう思える。

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第21話 初デート-Ⅲ

「じゃあさぁ~、オレの面倒も見てよ。いや、オレ達のだな、正確には。」



あまりの意味不明な発言に軽くイラっとしたボクは、無言で亘の頭を叩いた。



「痛ってぇ~。なにすん、、、」



亘は頭を抱えながらボクに猛然と抗議しようとしたんだけど、ボクのちょっと怒気を含めた視線気付いたのか急にしどろもどろな口調になった。



「悪かったよ、そんなに怒るなよ。いや、オレだってさ、折角のデートの邪魔なんてしたくないんだよ??
 でもさぁ~、、あいつがさぁ~、、、、面白そうっていうか、、、、」




黒幕は久美か。「あんにゃろ~」って気持ちを無理矢理押さえつけて話の核心を掴まえる事に集中する。




「久美ちゃんがどうしたんだよ??」



「えっ、なんで久美って分かったの??もしかして知ってた??」





おいおい、この男はどこまで天然なんだよ。。。



話の流れから久美以外考えられないじゃんか。



ツッコミを入れたい。



でもそんなことしたら話がいつまで経っても進まない。



こうやっていつもボクはストレスを抱えてしまう。



ボクの頭髪が異常をきたしたら間違いなく亘のせいだ!!






「知らないよ、たまたまだよ。で?久美ちゃんがどうしたの??」



無理矢理話の軌道修正を図る。



「そうそう、久美から昨日の夜遅くに電話があってさ、
 『今度の休みたけるぅと留美が図書館デートするって言うから邪魔しに行かない??』 って感じで。」



「で??」



「で、うん、オレはそういうの趣味悪いから止めようって言ったんだけどさ、、久美が、、」



亘のこんな曇った顔を見るのは久し振りで、親友のこんな顔をこれ以上見たくないと思ったボクは「分かった分かった、じゃあ一緒に勉強しよう」って言葉が自然と口からこぼれていた。







ボクが何気なく口にしたこの一言が、、




あんな事を引き起こしてしまうなんて、、、




この時ボクは知る由もなかったワケで、、、、

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