キーンコーンカーンコーン
「今日の授業はここまで」
キーンコーンカーンコーン
「まなっ!一緒に帰ろ~」 りなが言った。
「ごめん。今日は寄るとこあるから」
...今日は、あなたの命日です。
いまでも、あなたは覚えていますか?
わたしと過ごした3週間という短い時間。
わたしは空が嫌いだった。
泣いてる日も笑ってる日も何も言わず
ずっとそばにいる空が...。
わたしの隣には、彼はいないのに...
あれは、高校2年の秋だった。
...キィー...キィー
わたししかいない公園に響く寂しそうな
ブランコの音。
わたしは、音楽を聴きながら泣いていた。
この話は、後から知ったんだけど
毎日、この公園にいるわたしを見て
好きになったんだって...
わたしが、静かにブランコに乗っているとき
その男はわたしの前に現れた。
「よお!何してんの?」
わたしは黙っていた。なぜなら、よぱらった
高校生が絡んできたとしか思えなかったから...
「俺は、隣のクラスの山本たくま。
たくって呼べよ!!」
「...わたしは...」
「2年3組の山本ゆき...だろ?」
「えっ?なんで知ってるの???」
そしたら、あなたは笑顔で言ったよね?
「秘密」
わたしは、あのとき、あなたの笑顔に恋をした。
「ゆきが、いっつも聞いてる曲ってなに?」
「ゆきって勝手に呼ばないで!!」
「わりぃーわりぃー」
わたしは、笑いながら言った。
「...聞く??」
たった、何分かの時間なのに、すきでも
ないのに、とても緊張した。
曲が終わったとき、わたしはまた泣いていた。
理由は分からないけど、涙が出る。
そんな、わたしを見ながら、たくは優しくキスをした。
「ケータイもってる??」
「ううん。パソコンなんだ...」
「まぢで??じゃあ、電話番号教えて?」
「うん。」
これが、あなたとの出会いだった。
その日から、わたし達は恋をした。
あのときは、あなたが居なくなるなんて
思っても居なかった。
電話番号を教えてから、毎日のように電話がかかってきた。
「いまから、デートしよう」とか普通のカップルだった。
一緒に、ご飯食べにいったり、映画見たり
服を見たり、一緒に学校さぼったり...
毎日が幸せな時間だった。
そのとき、不幸はせまっていたのにきずかず。
毎日のように来た電話が来なくなった。
すると、ある日、たくから電話がかかってきた。
たく...?
わたしは電話にでた。
「もしもし?たく?」
「俺、たくの友達の祐樹」
「なんですか?たくは?」
「...。」
「たくは、どうしたんですか??」
「...。たくが...っ」
その相手が泣き出したとき
わたしは、嫌な予感がした...
「たくが、なんなんですか??」
わたしは、不安が募ってイライラしていた。
「たくが事故にあった。いま病院に
運ばれて...意識不明の重傷だって...」
わたしは電話を落とし、病院へ走った。
すると、たくの両親が
「たくから、あなたのことは聞いてるわ」
「2人になってあげてくれ。」
わたしは、たくに
「たく!!目を開けて?
たく。たく。たく。
まだ、いっぱい、したいことあるよ
たく、ずっと一緒って言ったよね?」
そのとき、たくが目を開けた。
「たく。分かる?まなだよ?」
「泣くなよ...笑顔でいてくれよ?」
「うん。分かった。泣かないよ。」
そのとき、音が鳴った。
たくの顔はまっさおで、でも笑顔で泣いていた。
「ピー...」
どいてっ!!
たくさんの医者が入ってきた。
「たくまくん、頑張ってね!
もう少しだから頑張って!!!!」
その音はやまなかった。
「午後、6時30分でした」
「たくー!!!!!!!!!!」
その日から学校には行けなかった。
死のうとも思った。
ふらふらと、初めてたくに出会った
場所に行くと、祐樹がいた...
「これ、たくがお前に...」
その袋を開けると、プレゼントとメッセージカード
が入っていた。
これ...いつもらったの???
「たく、今日は用事があって
お前の誕生日祝えないからって...」
「たぶん、たくはお前に会いたいからって
急いで帰ってた途中に...」
わたしは涙が止まらなかった。
「たくの馬鹿...。誕生日なんて祝わなくても...
たくがいれば、良かったのに...
最初のプレゼントが最後のプレゼントなんて
いやだよお...」
たった、3週間の時間。
わたしは、あなたに恋をした...。
...「まなー!」
振り返ると、りなが居た。
「今日は、たくくんの命日だったね。」
わたしは、「うん。」とうなずいた。
「でも、まなは強いよ...」
「たくのために生きよう」
「たくのために幸せになろう」
って考えれたんだから...っ
わたしは、たくがいなくなった後
祐樹と付き合うことにした。
それが、正しいとは言わない。
でも、たくのために笑顔でいよう。
それが、たくの最後の言葉だから。
「I fell in love with you」
「わたしはあなたに恋をした。」
君恋