秋の夜長

秋の夜長

好きなゲーム等の感想を揮発しないうちに書きとどめておきます。

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 二月も半ばに差し掛かりました。皆様いかにお過ごしでしょうか。私はといえば、この時期は寒いのでほとんど外出することもなく、お休みの日ともなれば空調の効いた室内でゲーム漬けの生活を送っております。世間的にはバレンタインが近くありますが、私は当日仕事で遠方のデータセンターに一日籠らなければなりません。今から少し憂鬱です。
 
 バレンタインと言えば、ソーシャルゲームというジャンルにおいても一大イベントが行われる季節です。キャラからチョコをもらったりとか、逆に渡してみたりとか、ソシャゲの季節イベントとしてもすっかり一般的になりました。特に美少女キャラクターとの触れ合いを主眼に据えた作品タイトルにとってはマストなイベントと言ってもいいでしょう。唐突ですが今回は、バレンタインイベント真っただ中の美少女ソーシャルゲーム「私立グリモワール魔法学園」について、ダイレクトマーケティングもとい私の思うことを書いていきたいと思います。くっそ長いのとシナリオ序盤のネタバレがありますのでご注意ください。
 
 私立グリモワール魔法学園は2014年7月より、アプリボットから配信されているスマートフォン向けアプリゲームになります。メルクストーリアと並び、私が遊び続けているタイトルのひとつです。FGOやグラブルなんかもちょくちょく触っている私ではありますが、それらはどちらかというと話題性のためであったりします。メジャーなタイトルなので、ツイッターで周囲と一緒になって盛り上がれる面白さも込みで遊んでいるということですね。それに比べると、メルストもそうですがグリモア(私立グリモワール魔法学園の略称です)なんかは特にマイナーで話題性はほとんどありません。アクティブユーザーで言ったら1万人前後だと思います。にも関わらずこれまで遊び続けているのは、このゲームがとにかく私のツボを押さえた作品だからに他なりません。グリモアに出会えてよかった。そんなわけで、本記事で思いの丈を書き殴りますので皆さんぜひインストールしろください。

■第一印象は最悪だった
 私がグリモアに初めて出会ったのは、2015年の5月、暇を持て余した日曜日のことでした。今でもよく覚えています。当時、何か面白いことないかなーと思ってツイッターを触っていたところ、本作の広告を目にしたのが事の始まりでした。その時はもうとにかく暇だったのでなんでもいいから新しいものに手を出してみたかったというのと、広告に写っていたヒロインが私好みの金髪ツインテールだったからという理由でインストールしてみたわけです。そうしていざ始めてみると、まあ驚きました。2015年という時代からは考えられないような古典的ポチポチゲーなシステム面、カード重ね必須のくせに最高レア率0.3%という他と隔絶した拝金主義っぷり、UIはちょっとした操作ですぐにエラー吐いてタイトル画面に戻されるわ、カード選択画面のタップ操作が異常にやりにくいわでとにかく散々でした。ちなみにこれらのマイナス要素は今でも改善されたとは言い難いです。さらにグリモアで各ヒロインを演じる声優陣は非常に豪華で、今をときめくラブライブ声優からネギま、シスプリ声優まで幅広いのですが、肝心のシナリオパートではほとんど声が入っていなくて残念でした。さらにさらにシナリオ面を見れば、当時の自分としてはちょっと眉を潜めてしまうレベルの学園ハーレムテンプレ設定が目白押しです。以下に列挙します。

・人類は「霧の魔物」と呼ばれる怪物に生存圏を脅かされており、対抗できるのは魔法使いのみ
・魔法使いはそのほとんどが10代で魔法の力に目覚め、うち8割が女の子
・魔法の力に目覚めた子供は魔法学園に通わなければならない
・主人公は珍しい男の子の魔法使いで、戦闘力が皆無だが他者の魔力を補充できる超レア能力に目覚める
・その能力目当てに、転校初日から女子生徒に囲まれる

 といった感じです。もう、よくあるハーレムラノベそのものです。当時そういったものを表向きには毛嫌いしていた時期でもありました(本当に嫌いだったらそもそもこんなジャンルのゲームをインストールしないですよね)。そんな状況でも私がこのゲームをすぐにアンインストールしなかったのには理由がありまして、ゲーム開始から1週間ログインすることで広告に写っていた金髪ツインテールちゃんのSRカードが貰えるキャンペーンをやっていたからです。ツンデレっぽい外見がめっちゃ好みでしたので、適当にシナリオ読みながら1週間だけ遊んで、金髪ちゃんに飽きたらその時辞めればいいかとか思っていたわけです。
 
 このあたりが、本作に対する私の印象が最も悪かった頃です。ここに書いてある要素だけ見ると、いいと思ったところなんてひとつも書いてないです。でも当時は確かにそういう感想を抱きました。この調子ではサービス1年も持たないだろうな、とも。しかし現実には4年以上続いているわけでして、本作にはこれらの欠点を補って余りある魅力があったということが言えるでしょう。有名メーカー以外の作品で今のソシャゲ業界を生き抜くのは本当に大変なことですから。
 
■読めば秀逸さに気づくシナリオ
 じゃあ本作の魅力ってなんなの?と聞かれれば、それはシナリオだと答えるほかありません。一にシナリオ、二にシナリオ、三も四も五もシナリオです。本作はキャラクターも魅力的ではありますが、本当に魅力的なキャラクターとはシナリオあってのものだと私は思っているので結局はシナリオです。先ほど散々こき下ろし、飽きるまでは暇つぶしで読んでみるかと思っていた程度のものが、蓋を開けてみればとにかくすばらしい。シナリオライター様に拍手を送りたい。

 さて、印象最悪なままシナリオを読み始めた当初、私はストーリーの粗を探すことを楽しみにしながら読み進めておりました。はっきり言って楽しもうという気は毛頭なかったです。我ながら性格が悪いとは思いますが……。ですが、読んでいくうちに次第に気づき始めました。物語の土台となる設定部分が、本作は思ったよりしっかりと作りこまれているということに。ストーリー序盤では主人公が魔法学園に入学してから、各ヒロインとペアを組んで街に現れた魔物を討伐していく流れが描かれます。そのなかで物語の世界の基本的な常識や、魔法使いという人々の置かれた立場について、ユーザーに情報が開示されていきます。この世界では魔法使いは魔物に対抗できる唯一の存在ではありますが、それは決して華々しいだけのものではなく、魔法使いならではの葛藤や悩みがあることが示唆されます。この辺りで、思ったより話づくりがしっかりしていることに感心し、最初よりは真面目にシナリオを読むようになりました。加えて、この手のファンタジー学園モノにしては学園の制度や卒業後の進路に関する設定がしっかり作りこまれているとも感じました。他の似たような設定を持った作品では、こういった細かい描写は往々にして蔑ろにされます。そもそもなんで学生が戦わなきゃいけないの?とか、子供を矢面に立たせて大人や教師たちは何してるの?とか、この学校の入学基準や卒業後の進路どうなってるの?とかツッコミどころは枚挙に暇がありませんが、そういうものだと思ってスルーしてきました。しかし本作では、それらの疑問にしっかりとしたアンサーが用意されています。そうすると、世界観に現実味が生まれるんです。世界観が現実味を持つようになると、そのうえで生きているキャラクターたちの考え方や信念にも、自ずと説得力が生まれてきます。

 グリモアの舞台となるのは現代の日本です。具体的には埼玉県に学園があるという設定になっています。一見私たちの住む現実世界と何も変わらないように見えますが、魔物の存在があるのでもちろんそうではありません。魔物は300年前から出現し始め、以降人類と戦ってきたことになっており、300年前が現実との分岐点だったと言えるでしょう。そこから先は魔物と魔法使いによる架空の歴史が紡がれていきます。その300年のなかで人類には多種多様な主張が存在し、様々な事件も起こっています。物語では、過去のしがらみによって人類側はけして一枚岩ではないし、魔法使いの立場はひどく危ういものとして描写されています。私はそういう設定が大好物でして、物語内で架空の歴史を紐解いていくのが好きなんですね。例えば物語世界の数百年単位の出来事を羅列した年表とか、そういうのに興奮するタイプです。私が本作にここまでハマった一番大きな要因は、まさしくそれなんだと思っています。

 ところで、先ほど私はグリモアのストーリー序盤について、「各ヒロインとペアを組んで街に現れた魔物を討伐していく」と記述しました。これについては当初私の中に疑問があって、簡潔に言うと「そんな頻繁に街に魔物が現れたら人は住めないのでは?」というものでした。街には住民が住んでおり、彼らは魔法を使えません。街に魔物が現れたら魔法使いか軍隊が駆けつけてくるのを待って避難するしかありません。避難すれば人命は無事だとしても建物は普通に破壊されます。物語序盤では毎月のように魔物が街に現れて、毎回異なるヒロインとこれを討伐に向かう話になるのですが、そんなに頻繁に街を破壊されてたらたまったもんじゃないですよ。地元を捨ててでも引っ越したほうがいいと思います。もしも世界的なレベルで魔物が頻出するのなら、そもそも人類は作中で描かれているような文化レベル(街では喫茶店とかカラオケとか普通に登場します)を維持できないはずです。グリモアはソシャゲとしては一般的な、クエストとともにシナリオが進行していくゲームです。要は倒すべき敵がいないとクエストにならないのでお話が進みません。「話の続きはこの魔物を倒してからにしようぜ!(CV.釘宮理恵)」ではありませんが、まあこの手のゲームのお約束的ご都合展開としてしょうがないものかと思って、疑問ではありつつも納得していました。ところが違ったんです。次第に作中のキャラクターからも、近頃は魔物が頻繁に現れすぎるという疑問の声が上がるようになりました。そこには何か理由があるのではないか、と考える者が現れました。そこに切り込んでくるとはまるで思っていなかったので、そこから一気にストーリーに引き込まれるようになりました。……結論という名のネタバレを言ってしまえば、それは魔物の大規模侵攻の予兆だったということなんですけれども、この大規模侵攻というのがシナリオ序盤の山場になります。ここまで差し掛かると、もう純粋に読みものとして本作を楽しむようになっていました。いわゆる「風呂敷の広げ方」が本作は非常に巧みで、見事に作り手の思惑にはめられてしまったような形でした。脱帽です。また、大規模侵攻は本作のネタバレとしては本当に序の口です。ネタバレしたところで本作の魅力を削ぐようなものでもないと判断しています。むしろこの事件を境にして、グリモアの物語はその独自性をより色濃く現出させるようになっていきますので。
 
■ソーシャルゲームならではの見せ方
 昨今、ソーシャルゲームのアニメ化がよく話題になりますね。私がプレイしているメルクストーリアというアプリも、昨年1クールアニメとして放送されました。思っていたよりクオリティが高く、私が好きだったエピソードを丁寧にアニメ化してもらえたのでとても嬉しかったです。さておき、メルクストーリアというゲームにはいったい何人くらいの登場人物がいるかご存じでしょうか?ゲーム内の図鑑を見てみるとだいたい1300人ぐらいいるようです。予想より多くてちょっとびっくりしました。このうち、アニメにセリフ付きで登場した人物はたったの数十人になります。しかし、アニメはアニメでこれだけの人数でも物語として成立しております。なぜなんでしょうか?
 
 もったいぶるような話でもないんですが、メルクストーリアではイベントシナリオが個々で独立しており、各エピソードで登場するキャラクターは多くてもせいぜい数人になります。お話としてはそれぞれ前後関係が繋がっていないので、人気のあるエピソードをいくつか並べて1クール分のアニメとして放送することで登場人物が少なくても作品として成り立つわけです。もともとアニメ化に向いていたと言えると思います。

 ソーシャルゲームのアニメ化において、その作品のキャラクター全員を登場させるのは難しいものです。メルストのように1000人越えといかないまでも、30人とかでももう辛いと思います。例えばシンデレラガールズのアニメでは、2クールあったにも関わらずメインで活躍できるのは12人+αで、後はちょっとした客演で細々と登場するにとどまりましたし、そもそも出られなかったキャラが多いです。別にそこを批判しているわけではないのです。キャラをやたらと増やしたところで話がとっちらかって分かりにくいし、視聴者にしてみれば名前を覚えるのも大変です。キャラデザとか声優の都合とかいった制作側の事情もあるでしょうし(素人目ですが)。キャラクターに限った話ではなく、アニメという媒体で表現する以上、それに適した見せ方を考えなければいけません。ただ原作をなぞっていればいいというものではないですよね。
 
 ここからが本題になります。じゃあグリモアをアニメ化するとしたらどうなるか?私が思うに、原作をなぞろうとした場合どうやっても面白くならないでしょうし、アニメ向けにアレンジすることも難しいでしょう。なぜかと言えばそれはグリモアがソーシャルゲームに特化した物語の構成を取っているからです。つまり、ソシャゲという媒体に適した見せ方で作られている、ということです。そう考えた理由を具体的に見ていこうと思います。
 
 グリモアにはざっと六十人あまりのヒロインが登場します。ヒロインに限って言えば全員が学園生です。仮にアニメにするとして、これらの生徒を全員登場させるのは先ほども述べた通り現実的ではありません。かといってキャラを減らすわけにもいきません。グリモアでは、メルストと同様にイベントシナリオごとに数人のキャラクターがピックアップされて物語を動かしますが、各イベントシナリオが全て本編に密接につながっているからです。むしろイベントを読まずに本編だけを読み進めていくと、途中でイベントのエピソードが挟まる関係で話の前後がつながらなくなってしまう場合があります。なお、ゲーム内ではどのイベントがどの時系列のものか一覧で表示できる機能があるので、ご新規の方は安心してください。とにかく、シナリオを進めていくのに登場人物全員の活躍を描写していかないといけないので、人気のあるキャラやエピソードだけ抜粋するような手法が使えないんです。言い換えれば、グリモアの物語は登場人物全ての行動や思想が複雑に絡み合って展開していきます。六十人の生徒のなかに不要なキャラクターはひとりも存在しません。まあ、多少扱いの良し悪しはありますが……。この、数多い人物を同時に動かして物語を展開するという手法はいわゆる群像劇なんですが、ソシャゲにおいては大勢のキャラクターをカードとしてゲーム内に登場させることができるので、人物紹介の手間をある程度省けるという利点があります。そのキャラクターの詳細についてはカードを見てね、で済ませることができますから。ほかの媒体では六十人という人数はかなり扱いが難しいのではないでしょうか。
 
 ソシャゲとしての良さを活用した点としてもうひとつ、作中の時間がリアルタイムと連動しているということが言えます。グリモアでは毎月一回メインシナリオが更新されていきますが、これは現実の時間軸とおおざっぱに連動しています。2014年7月にサービス開始した本作ですが、物語内の時間軸も2014年7月に主人公が魔法学園に転入するところから始まり、そこから一カ月ごとにゲーム内の物語が更新されていくのです。クリスマスやバレンタインももちろん現実と同じ時期にやってきます。まあこれはどこのゲームもそうですけど。これの何がいいかと言うと、登場人物と時間感覚を共有できる点です。ユーザーはそれこそ数年単位の時間をかけて本作のシナリオを読みにかかるわけで、実際私もグリモアの生徒たちと出会ってからなんやかんやでもう四年経ちます。ソシャゲのキャラといえば基本サ〇エさん時空で何年経っても代り映えしないものですが、本作のキャラクターはそうではありません。彼らはその四年間の出来事をちゃんと覚えていて、人間としても少しずつ成長していく様子が実時間に沿って垣間見えるのです。
 
 ところで、物語が実時間と連動しているということはキャラクターが普通に歳を取るということでもあります。四年も経てば学園を卒業したりもするし一体どうするんだろう、と思われるかもしれません。それについては結論として歳はほとんど取らないし卒業もしないという答えになります。それは結局サ〇エさん時空と何が違うのかという話なんですが、本作ではキャラクターが歳を取らない理由に関する明確なシナリオ上の設定が存在します。何の説明もなくお約束的に加齢が無視されているわけではないのでそこは決定的な違いです。ただ、その設定の中身に関しては正直かなりご都合です。作中でさえ「都合が良すぎる」と言われているくらいです。これを容認できるかが本作のシナリオを楽しめるかどうかの分水嶺かとも思っています。該当の設定が初めて表に出てくるのは2015年4月分のシナリオからなので、ご新規の方にはとりあえずそこまで読んでみていただきたいものです。
 
 
■キャラクターそれぞれの魅力
 キャラクターの良さはシナリオで決まる、と最初のほうで述べたと思います。これは正確に言うと、シナリオで差がつく、と表現したほうが正しいかもしれません。昨今、この手の美少女アプリゲームは珍しくもなんともなく、外見や声の良さで他タイトルと差別化を図るのはもはや難しいです。どの作品も良いイラストレーターや声優を起用しているので、そこはスタートラインでしかありません。グリモアではメインイラストレーターにCute-Gを起用し、声優陣も非常に豪華ですが本質はそこではないと思っています。外見や声は第一印象を形作るうえでは重要ですが、そこで魅力がピークを迎えてしまうようではそれ以上そのキャラクターを好きになることはないでしょう。第一印象のその先を決める要素としてシナリオは絶対に外せないと思います。私はどんなに外見が好みであっても、ドラマのないキャラクターはすぐに飽きてしまいますから。
 
 グリモアには様々な生徒が登場します。これは外見や声ではなく、内面や思想の話です。主人公はその特異体質ゆえに入学直後から多くの女子生徒と交流を持つことになりますが、皆が皆主人公に対して友好的なわけではありません。親しげに接してくる者もあれば、明らかに敵意を見せる者、値踏みするような者、無関心な者など様々です。加えて魔法や魔物に対するものの考えも多種多様で、同じ学園生でありながら組織ごとに対立構図も存在します。そんな学園の中に放り込まれた主人公は、毎回毎回いろんな問題に首を突っ込んでは歓迎されたり煙たがられたりするのですが、その不屈のメンタルでもって根気よく(それこそ年単位で)接していくうちにだんだんと学園の雰囲気に変化をもたらすようになっていきます。
 
 一人ひとりの生徒についてあまり詳しく書くとネタバレになるので例を挙げるのが難しいのですが、一昨年とあるイベントにて、サービス開始当初から互いにすれ違い続けてきた二人の生徒が和解するというお話がありました。主人公は実に三年間にもわたってこの二人が仲良くできるようにと手を尽くしており、ユーザーである私もゲームを通してその様子を見てきています。正直このゲームは演出面がかなりしょっぱく、イベントシナリオに声もついておらずイベント内容そのものも特筆して何か感動的な仕掛けがあったわけではないのですが、それでもそのイベントの最後のほうは涙ながらに読んでいました。問題解決に至るまでの三年間もの時間の流れがあった分感情移入していたからだと思います。そういった意味で、キャラクターをよりよく見せるためにもグリモアのリアルタイムシステムは一役買っていると言えそうです。
 
 こういった各キャラクターの「個人的な事情」が複雑に絡み合って、大筋のシナリオを動かしていくのがグリモアというゲームなんです。中二病やニートのような一見薄っぺらくて物語に関係ないキャラクター付けであっても、バックボーンにはそのキャラクターだけの事情があって、主人公がそこに首を突っ込みながら学園の雰囲気を良くしていくことで物語全体をいい方向に導いていくような、妙な一体感?のようなものを感じさせます。なんといっても六十人も生徒がいますからシナリオを編む労力は尋常ではないと思うのですが。
 
■もったいないと思うこと
 ここから先は愚痴になります。私はとにかくこのゲーム(のシナリオ)が大好きなのですが、ゲーム自体の知名度がまったくもって低いので非常にもったいないと思っています。タイトル自体は知っていても、実際に遊んでみてストーリーの大筋まで知っているという人は本当に少ないです。いかんせんこのゲーム、面白さを実感できるまでがとにかく障害だらけです。本作の魅力の欠片も伝わらないような広告であったり前時代的なシステム面であったり、たまにやるコラボの扱いの悪さだったり、課金だったり課金だったり。シナリオ自体もある程度読み進めないとその面白さに気づけません。美少女ゲームというジャンルなのでもちろん人は選びますが、ハマる人は一度掴んだら逃さないぐらいのポテンシャルはあります。なのでもっと広告や新規ユーザー定着に向けて真剣に取り組んでほしい。せっかくのテーマソングも作ったきりどこにも使われていないのとか、本当にもったいない。私がこの作品に出会えたのは単なる偶然ですが、今では最も好きなソーシャルゲームと言っても過言でないです。私のピクシブアカウントとか、今やグリモアの絵が一番枚数多いくらいです。


 というわけで、私立グリモワール魔法学園について個人的に思うことをまとめてみました。マイナーゲーゆえに誰かと語り合うこともなく、色々気持ちを整理できたのでいい機会だったと思っています。ゲーム内シナリオでは現在クライマックスとも言えるような盛り上がりを見せており、ともすればサービス終了が近いかもと危惧していましたが運営によるとまだしばらくは続くようなので一安心です。サービスが終わったあとのことは、できればあまり考えたくないですね……。グリモアの無い生活はちょっともう想像できないというくらいには、すっかり調教されております。グリモアをまだ遊んだことがないという皆様におかれましては、ぜひぜひインストールしてみてください。シナリオ読むだけなら課金はいりません。

 年末の話ですが、シュガー・ラッシュ:オンラインを観にいってきたので感想を書きたいと思います。

 

 まず前提として、私はディズニー作品にはまったく詳しくありません。アナ雪とズートピア、それから前作のシュガー・ラッシュくらいしか観たことないです。これらの作品もディズニーだから観たというわけではなく、単に流行っていたから興味を持った程度のことでした。今作を観に行った動機としては、前作がわりと私の好みだったからです。

 

 ひとりで映画館に行くのは寂しくてあまり好きではないため、今回は友人を誘って(なかばゴネて)観に来ました。その友人に至っては行きの車の中で「ディズニーなんてトトロくらいしか知らないな〜」などと申しておりました。たぶん彼にとっては興味がないジャンルだったと思うんですが、それでも文句も言わずに私のわがままに付き合ってくれたいい友人です。

 

 そんなこんなで、ディズニーに全く明るくない私の視点での感想になりますのでご承知おきください。あとネタバレあります。

 

 いきなりオチのネタバレになるんですが、観終わったときの最初の感想は「寂しい……」というものでした。ヴァネロペが離れ離れになってしまって、寂しそうにしているラルフの姿を最後にエンドロールに突入してしまい、「ええ、これで終わるのか……」と少し戸惑いました。

 

 私の勝手なイメージなんですけど、ディズニー作品ってエンターテイメントとしての側面が強いと思っていたんです。端的に言うと、正義の主人公がいて、悪役がいて、最後には正義が悪を倒して大団円のハッピーエンドになるような、そういうイメージでいました。と言うのも、私がこれまで観て来た3作品がどれもその流れだったからです。シュガー・ラッシュ:オンラインも映像作品としてのエンタメ性は非常に高いと思う(後述します)んですが、単純な物語のみに焦点を当ててみるとこれまで観て来た作品とは少し性質が異なる印象を受けましたね。

 

 観終わってからしばらくの時間、あの結末について悶々と考えていました。例え離れ離れになってしまっても、本当の友達なら相手の夢を応援するものだ。作中のラルフはそう結論づけたみたいですが、最後の彼を観ているとそれで全てが吹っ切れたわけではない様子でした。やっぱり会えないのは寂しいけど、我慢するしかないって感じに見えました。

 

 ああいう苦い終わり方になったのって、多分制作サイドが前作シュガー・ラッシュとは異なる方向性を目指した結果だと思うんですよね。二人は離れ離れになったとはいえ、ネットを通じて音声通話をすることができるし、たまのお休みには会って一緒に遊べるわけじゃないですか。だったらそういう休日のシーンを最後に持って来て、ヴァネロペの夢は変わっても二人はいつまでも友達!みたいな賑やかな終わり方もできたはずです。じゃあなんでそうならなかったかと言うと、たぶん本作のメッセージが「永遠に変わらない友情はない」だからなんじゃないかと、思うわけです。それゆえに、変わっていくことに伴う辛さ、せつなさを描写することが必要不可欠なのかなあ、と。まあ私の勝手な妄想ですけど。

 

 思えば、本編を通して明確な悪役が登場しなかったのもこれまで観て来た作品とは違う点として挙げられます。例えば前作では、それこそ救いようのない悪役が二人の前に立ちふさがっていて、最終的にはそいつを倒せば全て丸く収まるような、ごくごくシンプルな話作りがなされていました。私は勧善懲悪はわりと好きな方で、善も悪もないみたいな詭弁を並べて中途半端に着地する作品よりよほどいいと思っています。だから前作を気に入ったというのもあるんですが、今作で敵として立ちふさがったのはヴァネロペを守りたいと願うラルフの、友人としてのエゴだったわけです。それも最後はラルフが改心したことによって、ラルフのコピーであるラスボスとも和解という形になります。この決着も観ていて驚きました。

 

 ここまで書くと、私は今作について批判的な印象を持っていると思われるかもしれませんが、そんなことはないです。けっこう好きなほうです。ただ好きだけど事前に期待していたものとは少し、いやだいぶ違ったかな?という感じです。ゴジラを観に来てみたらなぜかハム太郎が上映されていたけどこれはこれで面白いからまあいいか!みたいな感じですね。変な例えでスミマセン。

 

 本作の白眉はどこだったかと聞かれれば、私は前半の、あのごちゃごちゃしたインターネット世界にラルフとヴァネロペが踏み出すシーンだと答えます。ゲームセンターの世界に比べてあまりにも広大で煩雑な、情報世界を模した巨大市街の描写はほんとうに見事でした。背景のところどころに見知った企業のロゴマークが登場するんですが、とても一回では見きれないくらいの量です。それもまた情報過多なインターネット世界を表現してのことだと思いますが、まあとにかく見ているだけでも楽しいので視線があちこち動いてました。SNSやネットオークション、広告バナーといった生活に身近な要素をネタにした笑いもわかりやすくて面白いと思います。

 

 その後、スローターレースの世界で手に汗握るデッドヒートを繰り広げたり、ディズニープリンセス総登場だったりと、そのあたりはとても楽しめました。正直プリンセスは誰が誰だかさっぱりわかりませんでしたけど、確かエルサもいたような気がします。アナはいたかな……ちょっと記憶が曖昧です。感情が高まると勝手に曲が流れて歌い出すお約束のくだりは、アナ雪を見ていたのでなんとなく笑いどころを理解することができ、面白かったです。今作のプリンセスであるところのヴァネロペの歌唱シーンがスローターレースの世界でというのも、ちょっと一般的なお姫様像とかけ離れていて、わりと真面目なシーンなんですけどクスッときてしまいますね。ディズニー公式以外でこんなパロディやったら怒られるんじゃないかってくらいでした。あとなんかディズニー以外にも色々いましたよね。アイアンマンとか、スターウォーズのあの白いの(ストームトルーパーって言うんですね。後で友人が教えてくれました)とか。その辺もあまり詳しくないので、ちょっともったいなかったかもしれません。

 

 個人的に好きじゃなかったのがその後、ラルフがスローターレースの世界にウィルスを混入させてヴァネロペと喧嘩になるあたりです。なんというかあまりに短慮な行動に見えました。前作の物語を経て精神的に成長したラルフの行動とはとても思えません。その後すぐに間違いに気づいて、自分のコピーに追い詰められるヴァネロぺを助けに行くわけですけど、そんなにすぐ思い直せるなら最初から踏みとどまってほしかった。例えば良心が勝ってウイルスの混入は直前で中止にしたけど、不慮の事故でラルフの意思に関係なく入っちゃったとか、そういう展開じゃダメだったんですかね?ヒーローでありヴァネロペの友達であり、事件の発端でもある今作のラルフなんですが、ちょっと物語上での役割が多すぎてキャラがぶれちゃってる気がしました。ドラえもん映画で言うならのび太とスネ夫とジャイアンの役を一人で担当してしまっているような。

 

 とはいえ、終盤のアクションシーンは個人的にけっこう盛り上がれましたし、終わってみればなんだかんだ面白かったんですよね。欲を言えば、ヴァネロペのバグ瞬間移動での活躍がもっと見たかった。まあでもアレちょっと便利すぎると思うのであまり乱発されるのも嬉しくないですけど。続編があるならぜひまた観に行きたいですが、あるとしてもかなり先になるでしょうかね。ラルフとヴァネロペがいろんなゲームの世界で仲良く遊んでいるだけの短編作品とかでもいいです。いやむしろそれが見たい。

本記事が、当ブログで記念すべき最初の感想記事となります。頑張ります。なお、以下はイベントシナリオのネタバレ注意になります。

 

メルクストーリアというゲームについて、このような記事をわざわざ読みに来てくださる方に対して改めての説明は不要でしょうかね?私自身、イラストと世界観に惹かれて3年間ほどプレイしています。去年、というかつい先週までテレビアニメも放送されていましたね。ゲーム内でも新米癒術師と思しきプレイヤーが多く見られ、活気づいています。

 

そんなノリノリな時期に公開された待望の国別イベント、お菓子の国3rdは延期をしただけあってか、たいへん満足のいく仕上がりとなっておりました。いいものだなー。簡単なあらすじとしては、お菓子の国で5年に一度催される聖雪祭で、国中に雪を降らせるという「英傑」の役を任されたロッシェ君とジネットちゃんが、雪を降らせるのに必要な聖菓を集めるために、案内役のパネットーネさんと主人公たちとともに各ワールドを巡るお話です。

 

まず今回のイベントがゲーム内で告知され、毎月恒例のイベントキャラピックアップガチャが始まったとき、その画面を見て驚いた方も多かったのではないでしょうか?新規星5キャラとなるクラリエテスちゃんは外見の可愛らしさもさることながら、後衛弓としても非常に優秀な性能を誇っています。そして新規星4……

 

え!?ジネットちゃん!?

 

お菓子の国1stで登場していたジネットちゃん、まさかの星4魔法で実装となりました。さらにさらに、イベントバナーにはロッシェ君の姿が見え、今回は彼も登場するのか~などと軽い気持ちで開いてみたら、な、なんとイベント配布の星3枠!?メルストにおいて、既存のキャラクターが衣装追加ではなく全くの別バージョンとして実装されるのはたぶん、私の知る限りでは、初めての事態です。やっぱり賛否両論あるのでしょうかね?私個人としてはせっかく魅力的な登場人物が多いので、数を増やすばかりではなくひとりひとりを掘り下げる意味で全然アリだと思っています。これからも続いてほしい……。

 

さて、肝心のイベント内容についてですが、これもすごかった。いや~すごかった。ジネットちゃんのみに留まらず、お菓子の国1st、2ndのキャラが客演として大勢登場し、おおいに盛り上げてくれました。過去イベの後日談を見ているような、温かい気持ちになれましたね。メルストの国別シナリオってこう、言い方が悪いですけど余韻を残さずにばっさり終わってしまうことが多いので、その後のお話が読めるというのはとてもうれしいことです。マーガレットちゃんが楽しそうに遊んでいたり、タルトレード君とオペラティオ君が仲良く(?)しているだけでも読む価値があります。それにしてもフランさんも言ってましたけど、主人公君の交友関係がなかなかとんでもないことになってますよね。お菓子の国に限らず、各国のやんごとなき方々と懇意にしておられます。庶民派癒術師とはなんだったのか……。

 

そんななかでも、お話の中心にいたのはやっぱり本記事タイトルにもありますロッシェ君、それから謎の騎士甲冑おじいちゃんことパネットーネさんでした。おじいちゃんでいいのかなアレ。主に前半をロッシェ君、後半をパネットーネさんという配分でスポットが当てられていたように思います。ロッシェ君は完璧を目指すあまりに自分の能力以上の責任を引き受けてしまい、シナリオではその葛藤が随所に描かれました。対してパネットーネさんは、実際の評価よりも自己評価を下げがちで、何かにつけては自分が役に立たない存在であることを強調する節があります。そして二人ともに共通する振る舞いとして、他者に頼ることを避けています。かたや王子たる自分は何でもひとりでできなくてはいけないのだという責任感から、かたや無能な自分はみんなに好かれていないだろうからという思い込みから。ロッシェ君に比べてパネットーネさんは戦闘では他者に頼りきりなため分かりにくいですけど、彼が他人を頼るときってそれが聖雪祭のために必要なことである場合だけだと思うんですよね。与えられた使命とは関係のない自分自身のことになると途端に一線を引いてしまう部分があって、謙遜の権化なんて言われているのもそういうところなのかなと。

 

シナリオ中盤、クラリエテスちゃんに全力で挑み、敗北したうえにお情けで(少なくともロッシェ君視点ではそう見えていたと思います)薬までもらったロッシェ君は心に大きな傷を負ってしまいます。彼を見ているとあまりに達観していて12歳であることを忘れそうになりますけど、こういうところは年相応の脆さなんでしょうかね。ジネットちゃんが彼を励ましたとき、読んでいて「これで立ち直るかな?」と思ったんですが、気持ちは軽くなったもののそう簡単にはいきませんでした。誰かに言われる答えじゃなくて、自分で見つけなければ納得できないというあたりは責任感の強い彼らしいと思います。結果的に、偶然にも演劇の練習を手伝ったことで自分の原点に立ち返り、完璧を目指すことそのものが目的ではないと気づいたロッシェ君はジネットちゃんと協力してついにクラリエテスちゃんを打倒します。砂糖に埋もれて助けを求めるロッシェ君という絵面はぜひスチルで見てみたい。

 

イベント終盤ではパネットーネさんの記憶に関する真相が明かされます。なんと900年前のお菓子の国の成り立ちに遡るという一大スケールにまでお話が広がりました。回想ではフランさんやゲルトレードさんと同じ顔の人物が出てきましたが、おそらくご先祖さまなのでしょうね。移住したあと各ワールドを統治すると言っていたので。ということはジネットちゃんブラザーズのご先祖さまも、元をたどれば王家に仕える由緒正しき宮廷魔術師の家系になるんですかね。このあたりの設定はもっと深く知りたいです。

 

メルストの個人的に好きな部分として、この世界観の緻密さがあります。今回明かされた設定だけでゲームが一本作れそうなくらいなんですが、メフテルハーネではこれはあくまでひとつの国家内でのお話でしかないんですよね。別の国には別の歴史があって、そのなかで国同士の交流が生まれていたりとか(今回で言うと不死の術絡み)、そういう描写に世界観の広がりを感じることができるので好きです。設定資料集とか本格的なの出してほしい。

 

話がそれましたが、終盤を簡潔にまとめると記憶を取り戻したパネットーネさんが仲間の力を借りて、なんやかんやで雪を降らせることに成功しました、ってな感じです。ぶっちゃけ、パネットーネさんが記憶を取り戻してから仲間に協力を求められるようになるまで、もっと葛藤とかあるかなと思ってたのですが、結構すんなりまとまったなという印象です。まあロッシェ君で一回やってるので、冗長になってしまいますもんね……。言い換えれば、ロッシェ君の行動の変化がパネットーネさんのほうにも良い影響を与えていたのだと思います。最後はワールド別に聖雪祭を楽しむ登場人物たちの描写でおしまい。シンプルですが好きです。ソーダが入ると話が長くなるオペラティオ君がおもしろかったです。

 

全体を通して、シリアスな場面もありつつコメディ主体で話が進んでいくので楽しく読めるというのがよかったですね。いわゆる敵役のクラリエテスちゃんがギャグもいけるというのがおいしいです。ハイスペック魔女。登場キャラが多いだけに読後の満足感も高く、しばらく経ったら読み返したくなると思います。なんかアマ〇ンレビューみたいになってますがそんな感じの総括です。

 

ぐわーーっっと感想を書きなぐった感じですが、これでだいたい3000字です。長すぎますね。こんな長いの誰が最後まで読むんでしょうか。これでもかなり項目を絞って書いたつもりなんですけどね。メルストの国別イベントは基本的に毎月やっているものですが、またこういった感想を書くかどうかは分かりません。書く機会があったら次はもっとコンパクトに書けるように頑張ります。

新年あけましておめでとうございます。

 

2019年のお正月にこの記事を書いております。年の初めという時期は新しいことを始めるのにはまさに打ってつけの時期ですね。というわけで心機一転、ブログを開設してみました。寝正月を持て余しているというのもあります。

 

これまで、仕事の合間に遊んだゲームや見たアニメの感想はツイッターで細々とつぶやいていました。しかし、文字数制限で書きたいことを書ききれなかったり、過去のツイートを掘り返すのが面倒だったりと、備忘録として使うのにはやっぱり向いてないなあと常々感じていました。そこで、これからはそういったものはこのブログに書いていこうかなと思います。

 

なにぶん飽き性なもので、どこまで続けるかは分かりません。ブログを書くノウハウのようなものも全くありませんので、生暖かい目で読んでもらえれば幸いです。気楽にやっていこうと思います。

 

ブログの一発目の記事としてはこういう内容でいいんでしょうかね?その辺もよくわかっていません。何はともあれ、よろしくお願いします。