私の家は平屋です

なんというか、前に住んでいた家はもう他の人が住んでいます
要するに売りに出されたわけです
そんなことはどうでもいいんです







早く引っ越しをしたいわ、が口癖の母と

使えるものなら何でも拾ってくる父と

狭いながらに愛着の湧いている私の三人家族で住んでいます









つい半年前まで家族の一員だった男の子がいます

去勢を行ったので実のところ性別ははっきりしませんが愛嬌を振りまくことを生まれた時から誰に教わることもなく身につけた頭の良い子でした


もう居ませんが
要するに死んでしまいました
そんなことはどうでもいいんです












部屋数が二部屋構造で
少し大きい部屋が両親の部屋
小さな部屋が私の私有地です



話し声のみならず道に歩く人の足音
朝は雀の声、夜には何処かの虫の声

夏はアブラゼミが昼夜問わず人気らしく泣くわ喚くわのどんちゃん騒ぎになります。



壁が薄いんでしょうが安い家賃ですし築40年ですし仕方ないことです。






そんなことはどうでもいいんです。
ただ一番どうしようもなくどうにかしてほしいことがあるのです。


私の部屋の畳1畳分隣にトイレがあるのですがその音すら丸聞こえで気恥ずかしく、イヤホンをつけることが日課になりました。






「早く引っ越ししたいわ。」




ここだけは全く同感であります。







この家で生活するようになって共通の口癖ができました。




「いたい」






台所へ行くたびに扉に肩をぶつけて




「いたい」







トイレに行く角を曲がるたびに足をぶつけて




「いたい」








寝返りを打つたびにテーブルに手をぶつけて




「いたい」








身体の大きさと行動範囲がこの家に合わないのでしょうね
もう慣れましたが
要するに使わないのになんでもかんでも物を拾ってくるんじゃないよってことです
そんなことはどうでもいいんです