今回は接客スキルを向上させるのに効果的な「ロールプレイング」のやり方について説明します。
◆ロールプレイング(役割演技法)◆
ここで言うロールプレイングの目的とは、販売員、お客様、それぞれを演じることで実際の接客におけるスキルを向上させることです。
役割には三種類あり、販売員、お客様、観察役です。
•販売員→販売スタッフの役割。アプローチやセールストーク、試着などの技法を用いて接客をする役割。
•お客様→買物に来たお客様の役割。事前にどんなお客様なのかの設定をし、その通りに演じる演技力が要求される。演技が下手だとロールプレイングが成り立たない場合もあるので、かなり重要な役割。
•観察役→販売員とお客様の役割をしている人を観察し、それぞれの良いところや悪いところを後ほどフィードバックする。このフィードバックが上手いか下手かでロールプレイングでのスキル向上に差が出る為、重要な役割。
まずはこの三種類の役割を決めるところからスタートしますが、ローテーションで役割を順番に実践していくのがバランスの良い成長に繋がるため、最初にどの役割をするかは特に重要じゃないです。
むしろ、ここの役割を決める事にいらない時間を割いてしまわないようサッサと決める事をお勧めします。
始める前の準備
商品が実際にある状況で行うこと。流石に何もない空間で商品を探すフリだけではロールプレイングが出来ないので。
◆役割が決まったら◆
•どんなシーン、状況かを設定する。意外と重要な要素。接客スキル全体を向上させたいなら、普通に買物に来た設定で構わないのですが、限定したシーンや状況で行うのも効果的です。
例えば、レジでの一連の流れのオペレーションを向上させたいなら、レジにクロージングする所からスタートしてもいいですね。
他によくあるのは、期間限定のフェアや販促イベントなどにおいてのオペレーションの流れの確認や、効率アップの為に行うなどです。
•お客様の設定
オペレーションの確認ではなく、接客スキルの向上の為に行う場合、お客様の設定を事前にしておくことをお勧めします。
※接客においてニーズキャッチと関係性の構築が重要な為です。事前の設定を引き出す練習としてロールプレイングをします。
設定する基本項目は、
1、年齢
2、職業
3、趣味
4、目的
※上記、基本項目以外にも細かい設定があるとなお良し!
例えば、家族構成や行動範囲、性格や生活習慣など。
細ければ細かい程、お客様役の人が演じやすく、かつ販売員役からの質問に統合性を持った回答をしやすくなり、会話に矛盾が発生しずらくなります。
これによりロールプレイング中に設定とはそぐわない回答をするリスクを減らし、販売員役が混乱することを防ぎます。
•観察役へのフィードバックの説明
これも重要です。理由は前述の通り、フィードバックの良し悪しで結果に大きく差が出るからです。
フィードバックの目的をしっかり理解してもらいます。
まず、フィードバックには二種類ある事を伝えましょう。
1、改善のフィードバック
2、成長促進のフィードバック
•改善のフィードバック
対象の悪い部分はどこかを明確にし、伝える方法。つまり、○○が悪いから直そうねということを伝えるフィードバックです。
一見、正しい方法に思えますし、よくされてる方法でもあります。
でも、これって原因論なんですね。人に原因論で関わると起こる反応は、反発か落ち込むということ。これでは、意欲をもって改善には至りません。
極力避けたい方法です。
•成長促進のフィードバック
目的論的な関わり方でのフィードバックです。出来てることや良いところを褒める。そして、出来てないことや改善したいことの反対に位置する行動を発見しましょう。
例)商品説明が長い割に、実際に商品を見せずに言葉だけで説明している為、わかりずらく説得力に欠ける。
↓
説明はとても上手く出来ているので、実際に商品も持ってきてあげて、見せながら説明すると更にいい部分を伸ばせるよ。
とフィードバックする。
次にやった時に実際に出来れば、そこを更に褒めてあげる。こうすることで嫌な気持ちにならずに改善することができる。
この様にフィードバックのやり方も説明しておきましょう。
事前準備が終わったら
実践しましょう
•まずは時間を設定します
だいたい5~7分でやることが多いです。
長すぎてもすべてをフィードバックすることが出来ないです。
更に7分で3人に各役割を一周ローテーションするには、経験上一時間くらいかかります。
これはロールプレイングが終わった後にフィードバックもするからですね。
なので、5~7分で始めましょう。
※可能ならば、各役割の3人に対してフィードバックをすることや、時間を計ってあげることをする人がいると更に効果的です
これで大体OKです。
実際にやってみましょう!
ロールプレイングをやった後の大事なフィードバックのやり方は以下の内容です。
•フィードバックをする
全体を俯瞰している人(教えている人)がいるなら、その人がMCをしましょう。
まずは、お客様役の人に実際に接客を受けてみて良かった点、次回やる時の改善点を聞きます。
次に販売員役の人に、やってみて自分で良かったと思う点、次回気を付けたい点、そしてお客様役の設定は何かを聞きます。
その後、お客様役の人から、設定の答えを言ってもらいましょう。
次に観察役の人から、お客様、販売員役の両方にフィードバックをしてもらいます。
フィードバックのやり方は、勿論成長促進のフィードバックです。
ただ、改善のフィードバックになりがちですし、成長促進のフィードバック、つまり目的論的な関わり方というのはなかなか難しいので、原因論的なフィードバックをしてしまっていてもそこはあまり気にしないようにしましょう。
そこを気にして指摘したら、それも原因論的なコミュニケーションになってしまいますからね。
楽しくロールプレイングをすることが何より大切です。
効果が上がりやすくなるコツ
これは無くてもいいのですが、出来るならやったほうがいいというものです。
それは何かというと、動画を撮ること。
各役割の3人に対して、全体のフィードバックをする時に撮った動画を見ながらやるとすごく分かりやすいです。
なぜなら、客観的に自分達のロールプレイングをしている場面を見る事が出来るから。
一時停止などをしながら、ここの部分は良く出来てるので、更に○○したらもっと良くなるんじゃない?などと言いながら説明してあげると理解しやすいですよ。
以上が効果的なロールプレイングのやり方です。
いかがでしたか?
難しそうですか?
最初は誰でも上手くできるもんじゃないです。さっきも言いましたが、ロールプレイングを楽しむこと。
それを意識しながらやっていくことが継続してロールプレイングをする一番のコツです。
接客が上手い販売員が増えて、皆が楽しく買物出来るようになればいいですね!
では。