この話を書くのに時間がかなり掛かってしまいました。
2代目タマの最終話になるので、どうしても文にまとめるのが辛くて中々書けませんでした。
もう何十年も前のことなのに、いざ書こうとすると筆が進みません・・・
まとまらないのです。
なので、文章はぐたぐたになると思いますが、ただただあの時の出来事を書いてみます。
それは
ある冬の日、突然起きました
保育園から帰ってくると、台所の寝場所にタマが寝てました。
いつもなら母が夕飯の支度をしてる時間に寝てるなんて事が無かったタマが、横たわっています。
どうしたの?と聞くと、タマ・・・病気になったのよ・・・と、囁く母。
タマの横には恐らく獣医から処方されたであろう薬が置いてあった。
なぜ?いつから?俺にはいつからタマが病気になったのか記憶が無い。
こうなるまでには前兆があったはずなのに、苦しそうに横たわるタマの記憶しかない。
それは多分、俺に余り懐かないタマを見てなかったからだと、今にして思う。
弱々しい、時折手足を痙攣させるタマは、いつもの強さが無かった。
そっと近寄ると顔を少しだけ上げて、にゃ~・・・と鳴いた。
俺は出来るだけ優しくタマの頭と体をなでた。
思ったより小さい体、あの強気なタマはそこにはいなかった。
横になったままで、起きることもしないタマ。
いや、もう起き上がる力も無かったのだろう。
体をなでて、少しでも楽になるならと、幼い俺は夕飯も食べずにずっとやっていた。
タマにご飯をやるも、全然食べてくれない・・・父は薬だけでもとシロップ状の薬を口元にやる。
本人も分かっているのか、頭を上げて一生懸命薬を舐めていた。
台所には暖房がない。
この寒い夜にタマを寝かせられないと親に訴えたが、何故かそれは聞き入れられなかった。
俺は少しでも温かくしてやろうと、タオルを掛けて、ねぇ・・・病気治るよね?きっと治るよね!と
両親に聞いていながらも、俺自身助からないんじゃ?と心のどこかで思っていた。
翌朝、いつの間にか寝てしまった俺はベッドで目を覚める。
昨日は寝ずの番を心に決め、タマのそばから離れないようにしてた筈だったが、如何せん園児、睡魔に負けて寝てしまった。
それでも家族の誰より早く起きた俺は、なによりもまず、台所に向かった。
そこには
昨日と変らずの格好で寝ているタマの姿があった。
でも
なにかおかしい・・・
何がおかしいのか分からないが、子供心に異変があるのを感じた。
急いでタマに近づき擦ってみた。
冷たい
固い
どうして?
なんで?
昨日は生きてたよ?
頭の中は昨日と今がグルグル回って、思考停止になっていた。
なんで寝てしまったんだろう?なんで最後まで診てやれなかったんだろう?
幼い俺には無理からぬ事ではあったが、タマの亡骸を見据えつつ、後悔の念が激しく湧き上がり、俺は1人台所でわんわん泣いていた。
そんな俺をいつの間にか起きてきた母が優しく抱いてくれた。
タマが・・・タマが・・・と泣きじゃくる俺に母は
「タマはね、きっとみんなと最後まで一緒にいられて幸せだったはずよ」
病気で苦しみながら逝ってしまったんだからきっと幸せじゃない!と反論した俺だが、母はさらに俺を抱きしめ
「・・・でもkikuがタマの為に泣いたでしょ?タマ、きっと嬉しいんじゃない?自分の為に泣いてくれる人がいるんだもん」
俺はその言葉を聞いて、さらに母の胸で泣き続けた・・・
初めて死と直面した俺は、暫く塞ぎこんでいた。
見かねた父は新しい猫を貰ってくるか?と聞いてきたが、俺は拒否した。
あんな悲しみをしたくないと。
それから成人になるまで猫を飼うことは我が家ではなくなった。
タマ・・・幸せでしたか?
僅か1年足らずの生活でしたが、満足だった?
俺にとって初めての猫との生活は刺激がいっぱいでした。
引掻かれたり、唸られたりしたけど俺はタマが大好きでした。
タマもみんなを好きだったよね?みんながタマを愛してたんだもん。
虹の橋で待っててね。
2代目タマの話 終わり