兄は学校から帰ると新知識を披露したがるヤツだった。


「俺らが、いつも食べてる肉は魚もブタも筋肉なんだぞ。」

そんなことを興奮気味に言ったりする。


ある日、学校から帰ると

「屁はメタンガスだから燃えるんだぞ。」

そう兄が言ったものだ。

「へ~」とは返事しなかった。

まだダジャレを言わないNOTだった。


その夜、屁が燃えるか燃えないか実験することになり、父と兄と三人で風呂にはいった。

目と鼻をカバーできる水中眼鏡を持ち込んで、これに屁を捕らえる考えだ。


屁は父に提供してもらった。

子供の屁では小さい。


うまいこと父が大きなものをしてくれて水中眼鏡に父のガスが・・・。

「電気消して!電気!」


水中眼鏡の片側を水面から少し持ち上げて、火の着いたマッチを静かに近づけると、水中眼鏡の中に一瞬青白い炎がゆらめき、三人で「おおー!」って・・・。


今、思い出しても笑っちゃう。