あれはまだ小学校にゆく前かも知れない。


ガキ仲間で遊んでいると、誰jかが「弁当持ちやろう!」と突然言い出す。

「やろう、やろう」と賛成多数だと、各自家に戻って弁当を持って再び集まる。


「おかあちゃん!弁当、弁当、弁当つくって!」息せき切って家に戻り、そんな感じで言ったはず。

そんな時の弁当は、卵焼きがおかずと決まっていた。

卵焼きは大好きだから大歓迎だ。(実は今も好きです、恥)


弁当ができると風呂敷に包んで(ハンカチじゃないところが時代を感じさせるけど・・)

腰の後ろに弁当がくるようにして、お腹の前で風呂敷の端をしばる。

これが当時のスタイル。


近所のおばさんに「おや!弁当持ってどこいくの」とか訊かれると、もうニコニコだ。


で、弁当持って山登りでもするかと思うと間違いで、近所の大きな岩の上に集合して、その上に小スズメが10羽も集まったような感じで、弁当を食べる。


それだけ・・・。

それだけで楽しかった。


いま見ると大きな岩はちっとも大きくなくて、あの上に寄りかたまって窮屈だったろうなあ、と思ったりする。