木公田 晋 -喜寿青年のひとりごと-

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きこだジンのアンチエイジング「心は青春だ」からみた斜め主張のひとりごと

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 (3) JICA・ODAについて

   政府が開発途上国に行う資金や技術の協力を政府開発援助:Official Development Assistance(以下、ODA)は、次の3つの要件を備えているものとされている。

イ 政府または政府機関によって供与されるものであること

ロ 開発途上国の経済開発や福祉の向上に寄与することを主たる目的としていること

ハ 資金協力については、その供与条件のグラント・エレメント(※)が25%以上であること

 (※)グラント・エレメントとは、借款条件の緩やかさを示す指数をいい、金利が低く、融資期間が長いほど、グラント・エレメントは高くなり、借入人(開発途上国)にとって有利であることを示す。贈与の場合のグラント・エレメントは100%となる。

   ODAは、その形態から、二国間援助、国際機関への出資・拠出(多国間援助)に分けられ、JICAはこのうち二国間援助の形態である技術協力、有償資金協力を行い、無償資金協力を2008年10月1日から、次の図のようになっている。

(※)外交政策の遂行上の必要から外務省が引き続き自ら実施するものを除かれる

 

   独立行政法人となった国際協力機構(JICA)は、図で示したわが国の政府開発援助(ODA)を発展途上国に一元的に行う実施機関である。そのミッションは「開発協力の下、人間の安全と質の高い成長を実現」、「信頼で世界をつなぐ」ことをビジョンにしている。

   わが国のODA支出は225億ドル余で世界第二位の実績があり、ベトナムでも無償資金協力(ホアピン総合病院改善計画、人材育成など)や有償資金協力などをしている。

   まさに、JICAの「世界でいきる。日本がいきる。」が実践されていると思ったが、ODAの、その中にベトナムを加えると「自分(日本)よし、相手(ベトナム)よし、世間(世界)よし」となるであろう。つまり1630年ころ、琵琶湖の東で生まれた近江商人の商人道「三方よし」の国際版(もっとも、これもウリジナルで韓国発祥と言われるかもしれないが。)であると思った。これは私が本名19冊目で示した地域包括ケアの基盤的な担い手となることが期待されている「地域医療連携推進法人(の実務)」の基本的思想(自院よし、連携医療機関よし、地域医療よし)、つまり「Win:Winの展開」につながると思っている。

 

   わが国の国家的課題は、少子高齢化の極みとなる「2025年問題」であろう。これは、いわゆる「団塊の世代」が全て後期高齢者になり、人口の絶対的減少とともに、さまざまな弊害が指摘されているが、これは始まりにすぎない。

   これらの解決法として、特殊合計出生率の向上(子育て支援など)、高齢者の社会参加(100歳社会の構築)、生産性向上・サービスの効率化、そして移民の受け入れがある。平成30年度診療報酬改定は、画期的なもので「中長期に準備すること」として、連携推進法人による地域医療構想の実現を暗に促しているが、外国人技術職(看護・介護など)のベトナムなどからの雇用も促進しようとしており、これには賛成をするが、価値観の異なる「反日」国の移民受け入れは、その国の混乱をわが国に広げるだけで、反対である。

   例をあげよう。1つはドイツ・メルケル政権の失敗、ヨーロッパの混乱。もう一つは、中国の「国家動員法」(2017年7月施行。戦争・有事の判断により、民間のヒト・モノ・カネをすべて強制接収できる法で、中国国内の外国企業、それに外国に移住する中国人にも適用が可能)中国首脳指導部の判断でできるのだ。

   これを恐怖と思わないのは、平和ボケの()性人だけであると思っている。

 

4 むすび

 帰国は、10月29日(日)午前7時に成田国際空港に無事到着。台風21号の通過した後の土砂降り雨の中であった。

 翌朝、絵に描いたような秋の日本晴れ。

 例によって、早朝約30分、近所を歩き回ったが、気が晴れ、ベトナム・ハノイ市の排気ガスを主因とする空気の悪さ(?)で咳が出ていたのが止まり、ふと、明治天皇の次の御製(ぎょせい)を思い出した。

「あ さ み ど り   す み わ た り た る   大 空 の 

ひ ろ き を お の が   心 と も か な」

 わが国は災害は多いものの、その風水害などに逆らわず、心を合わせジッと耐え、協力し合って人々が鍛えられ復旧(興)を繰り返して、あさみどりの大空の下の風土をつくって来て、先に示した500年前からの「三方良し」(Win:Winの展開)の思想が発現しており、来たる国難を、医療・福祉の側面からではあるが、地域医療連携推進法人で乗り越えようとしているのだ。

 

 この5日間、正直言って体調が悪く、他の参加者に迷惑をかけないように外出を避け、部屋にこもったりして、海外研修の醍醐味である意見交換が少なかったことを反省している。そこで昭憲皇太后の御歌(みうた)を一つ紹介したい。

「み が か ず ば   (たま)(かがみ) も   何 か せ む

             ま な び の 道 も   か く こ そ あ り け れ」

 宝石も鏡も磨かねば、単なる素材であり、人と人との交流(気付き、学び、シナージ)により磨いていくことによって、その真価が発現していくのだ。教育はこのようにあるべきだ。このベトナム病院視察で、海外に出て「みがく」ことを改めて近隣諸国の比例の中で考えることができ、この国に生をえてよかったことを実感している。団長、副団長、参加者の皆様、見学先のスピーカーなどを努めていただいた諸氏と、この出逢いができたこと、「袖振り合うも多生の縁」、つまり過去世、現世、未来世の三世の御縁を確かめたと考えている。この出逢いに感謝しております。

 

連絡先 03.02

 

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