今日は、小学生の頃に出会った子のお話です。

あくまで個人的な体験談で、人は十人十色、人それぞれです。

一例として読んでいただければと思います。

 

 

子供が小学生1年生の頃に、

教育に良いと言われていることをすべて実践し

完璧と思える学習習慣を実践している親子がいました。

 

ゲームは週末の一日二時間のみ、

放課後は公文やプールに通い、

空いている日は近くの図書館で過ごす。

 

平日は夜7時に寝て朝6時起床。

朝起きてから、前日に録画しておいた漫画を見る。

 

勉強だけに偏らないように、

 

科学教室へ足を運んだり、

サッカーやプールに通って体を鍛え、

長期休暇にはキャンプやスキーに参加、

休みの日はパパと

サッカーやボードゲームをして遊ぶ。

 

もちろん友達とも遊ぶし、

放課後もよく遊んでいました。

 

本当に隙のない生活スタイルで、

「すごい!」と頭が下がる思いでした。


それまで、雑誌などで、

良いと言われる生活習慣を読むことはあっても

実際に実践している知人はいなくて、

具体的に細かいところまで知ることはなかったので

 

完璧なまでの教育スタイルをきいて、

ただただ、「すごい!」と思っていました。


こうした生活を続けていけば、

読んだ本の量も変わってくるだろうし、

もし中学受験などで同じ土俵に立ったら

太刀打ちできないだろうな・・・と思いました。

 

と同時に

 

ここまできちんとやったら、どんな風に育つんだろう?

子供は親の思い通りに育つのだろうか?

こんなに完璧なまでに育てられたら、将来どんな大人になるんだろう・・


と素朴な疑問もわきました。

 

子供にも無理のない範囲で、

良いと言われることを工夫して取り入れていたので、

素晴らしいと思っていました。


 

ただ一方で、

もう少し余白の「あそび」の部分があってもいいのかな?と

思ったりもしていました。

 

機械にも規則にも、一定のゆとりをもたらす「あそび」があります。


 

その一定の「あそび」あるからこそ、

 

予期せぬイレギュラーな出来事にも対応ができるし、

独自の新しい発想がふっと生まれたりもするし、

なにより気持ちに余裕ができて、稼働率が高まるような気がします。

 

私は

「あそび」の重要性をなんとなく意識していて、

あまり完璧にならないよう

失敗や不完全も生活に生まれるよう、気を付けていました。

 

たとえば、次の日学校でも

親子で友達と夕飯を食べて帰りが遅くなってしまうこともあったし

ゲームも好きでやっていたし、テレビも見ていました。

 

勉強面では

最低限、学校で習っていることを

マスターしていれば、

あとは、そこそこでいいかなという感じで、
 

どちらかというと、当時は

 

いろんな人と交わることや

好きなことに集中すること

子供が楽しいと感じる時間を多く作ることに重点を置いていました。


 

保育園の友達や

クラスの友達、

サッカーの友達、

友達のお兄ちゃん、

 

いろんな人とできるだけたくさん

一緒に楽しい時間をもってほしかったですし
 

ゲームのシムシティや

サッカー

連続ドラマ

イナズマイレブン

掛け算・・・などなど

 

気が向いたこと、好きなことを集中してやる機会の方を大事にしていました。


 

子供のころから、何でもいいから、

好きなことを思うままにやって集中力を高める機会を

多く持つようにすると、

大きくなってから集中して物事をこなせるようになるそうです。

 

これからは、

与えられた課題をそつなくこなすスキルより、

集中して物事に取り組んだり、

物事に対して自分なりのやり方を見出したり

新しい発想を生み出すスキルの方が

ずっと求められるようになってきます。
 

そのため、

子供が一生懸命話すことにはじっくり耳を傾けて話を膨らませるようにしたり

一緒にトランプやかるたをして勝敗を競ったり、

折り紙を作る宿題には、折り紙の本を見ながら新しい織り方にチャレンジするなど

なるべく一緒に付き合うようにしていました。


 

きっと子供の教育に対しては

何を大切にしたいか?何を伸ばしていきたいか?という

親の優先順位によって、

取り組み方も変わってきます。

 

基礎学力の大切さや、

小学校のときの吸収力の素晴らしさ

徹底した早寝早起き習慣、

先取り学習のメリットについても、耳にすることが多いので

そうしたことを余すことなく実践している

今回話を聞いた子供たちが、

これからどんな風に大きくなっていくのか

とっても興味深く思っていました。

 

 

あれから12年が経ちました。

 

小学校高学年から伸び悩み、

中学受験をして第2志望群の学校へ行ったそうですが

ついていくのがやっとだそうです。

 

子育てに

こうすれば、必ずこうなるという黄金測はないんだと

しみじみ感じました。

 

子供が大学生になって思うのは、

小学生時の優等生はあまりあてにならないということです。

 

もちろん、

神童と言われる子がそのまま難関大学に行くこともありますが、

 

勉強が苦手で、塾でも最下位クラスだった子が

難関国立大学に受かったケースもあります。

結局、その子次第なんです。

 

大きくなって、どう生きるのかを自分で決められると、

あとは逆算してどうすればいいのかが分かります。

 

そのどう生きるか?を考えられる子供に育てていくことが

大切な気がします。