TVで放映されて、やっと 風立ちぬ を観ました~
子供が小さかったか妊娠中だったか そんな理由で公開当時は見逃したんです。
映画の終盤、私は、もう、号泣につぐ号泣で。
「主人公の声の違和感が気になる」「男の身勝手が激しい、結核の妻の横で煙草を吸うなんてあんまり」・・・ネット上の感想を読んでたので、正直、あんまり期待してなかったんですが、
いや~ 美しかった。詩的で心に響く中編小説を読んだような、そんな感動です。
この映画のテーマを私なりに解説すると、
男の子のもつ美 そしてその終わり です。
数学が良くできる男の子って、なんかもう、別の世界の人間みたいで、その才能の鮮やかさ・まぶしさに目を剥くってことないですか?
主人公はそういう理系の天才のような男の子。仕事で才能を花開かせ、美しい飛行機を作り、最愛の妻が死にゆくときも仕事への使命感で傍にいてやることはできなくて、
そこまでして飛行機にかけたのに、
飛行機には日の丸が塗られ、
帰ってくることのない特攻隊の兵器と化してしまう地獄・・・ 敗戦・・・
自分がやってたのはなんだったんだろう ってなりますよね
少年の持つ美しさ、輝き、夢や希望 を映画は存分に見せ、
それらがはかなく消えた寂寥 を見せる。
そんな映画なんですよねー
主人公の朴訥な声も理系っぽさを演出してて悪くなかったし、結核の妻の横で煙草を吸うというのも、妻がそれを喜んでた(夫婦らしさを味わっていた) というのが伝わったので、私は気にならなかったです。
少年が主人公のジブリの映画って新鮮で、とても心に残る映画でした。
いいネ西宮
風立ちぬ