ちょっとご無沙汰してしまいました、 “KICK IT” ドラマーの千々和です!
これは、昨年春に買った僕のドラムセット。ライブで一度使ったのだけれど、
それ以後は押入れの奥深くにしまったまま。。。

じゃあ、自宅練習はどうしてるのかって?
トレーニング用のパッドなんて物もあるにはあるけど、あまり使わない。
スタジオで個人練習をしたいところだけれど、本業もあってなかなか時間が
作れなかったりする。それでも、バンド全体のリハーサルまでには課題曲を
覚えていかねばならない(譜面を使わない・・・というより、読めないので)。
そう、僕の場合個人練習というのはほぼ「イメージトレーニング」なのだ。

原曲をひたすら聴いて、頭の中に叩き込む。違和感なく手足が動くまで
覚えるまでに時間がかかるけど、そうなれば忘れることもない。単純な
方法だけど、自分はこの「耳コピ」だけでドラムを続けてきたのだ。
日本の住宅事情を考えると、自宅で思い切りドラムを叩ける環境がある人と
言うのは、ごくわずかなんじゃないかな。電子ドラムとかサイレントドラムと
いうものもあるけど、音がしなくても打楽器の演奏は大きな震動も伴うので、
周囲を気にせずに・・・というわけにはなかなかいかない。YouTubeなんかで
外国の方が思い切り自室でドラムを鳴らしている姿を良く見るけど、あれは
うらやましいね。日本において昨今、アコースティックギターだけを手にして
演奏するアンプラグド(アンプで音を増幅させない)のスタイルが流行っている
のも、こういった事情が少なからず影響しているはずだ。ストリートの演奏で
今やドラムはカホン(四角い箱型のパーカッション)に取って代わられ、ライブ
ハウスでもドラムレスという所がかなり増えてきている。
場所は取るし、音は大きい・・・。そんなことからアコースティックドラムは敬遠
され始めている。楽器店でも、一番売れるのは電子ドラム。なぜならわざわざ
生のドラムを買わずとも、音楽スタジオにもライブハウスにも常設されている
からだ。実際、アマチュアドラマーの多くは自分の好みに合ったスネアやペダル、
シンバルを買い揃えても、フルセットを買うことはほとんどない。
でも、これはちょっと寂しい。ドラムという楽器は、ギターやベースよりもはるかにプリミティブ(原始的)なもの。
バンドを支え、またバンドのノリを左右するという重要な楽器と言う以前に、
思わず身体が動いてしまうようなビートが、人々をハッピーな気分にさせるのだ。
単純なように見えて、奥が深い。ただリズムを刻むのではなく、心浮き立つような
音楽を皆に届けるため、僕はその可能性を追求していきたい。
ドラムって楽しい楽器なんだということを、もっと知って欲しい。
・・・・なんて大層なことをぼんやり考えながら、今日もイメージトレーニングに
余念のない千々和です。自慢のドラムセット、お披露目する日が待ち遠しいな。
