祖父の言葉:稲穂のような人になりなさい
8月6日の税理士試験が終了してから私の実家の島根県浜田市に帰省していた時に、親子3代で犬の散歩に出かけたときの出来事です。
散歩道に広がる田園には、もう稲穂が実り始めていました。
現在住んでいる東京都三鷹市では、近隣に野菜畑はあるのですが、水田を見かける機会はほとんどありません。
散歩の途中で祖父が息子に稲穂の話をしてくれました。
今は青々としていいる稲穂が、秋になると黄金色に変わり、実のつきの良い稲穂ほどその重みでしなりが大きくなるんだよ。
人間も年を重ねて成長して偉くなっていったときに、謙虚さを失わないで、稲穂のように腰の低い人にならなきゃダメだよ。
この話をきいても9歳の息子には、ピンときていなかった様子ですが、私には重たい言葉でした。
今までの社会経験で、様々な立場の人たちと出会いましたが、本当に尊敬できる人は稲穂のように腰の低い人が多かったです。
私も18歳で東京の大学に上京する際に、父から稲穂の話はきいていましたが、その当時はピンときてませんでした。
同じ言葉でも、人生経験を重ねることでこんなにも言葉の持つ重みが変わるものかと実感をさせられました。
「みのるほど こうべをたれる いなほかな」
田園風景から遠ざかった日常で暮らす息子には、この言葉のイメージがわかりにくいと思いますが、我が家の家訓として引き継いでいきたいと強く感じました。