父は現在4番目の妻と暮らす
長年の自由奔放過ぎた生活のせいか
余命を宣告されるほどの病気に罹り
入退院を繰り返している
女性関係だけでなくお金にもだらしがない父は
自営業だったこともあり年金に加入しておらず
稼いだお金は全てお酒と女性とギャンブルに使い
家を持つこともなく、貯金もなく
病気で働けなくなった今
娘である私の援助で暮らしている
私は小さな会社を経営している
夫は普通の会社員で毎月きちんとお給料をもらって来てくれるので、私の収入は家計には殆ど入れなくて済んでいる
けれどその分私の収入はほぼ父と4番目の妻の生活費に渡っていて、その額は家賃も含め毎月約35万円
父の為に働いていると言っても決して過言ではないと思う
4番目の妻は、私が父の娘だから生活費の面倒を見るのは当然だと思っている
それどころか、会社を経営しているのだからもっと出して当然だと思っているらしい
以前父の入院中に見舞いに行き、病室で生活費を父に渡した時父は小さな声でありがとう、と言ったが 隣にいた4番が封筒の中身を見て
これっぽっちでどうやって生活するのよ
と、私に向かって大声で言った
入院費もかかるんだからよろしく頼むわよ とも
病室は個室ではなく
他の患者さんや家族もいて
廊下にはナースもいるのに容赦なく響き渡る声に
恥ずかしくて情けなくて涙が出そうになった
ごめんなさい、今はこれが精一杯だから
絞り出すように言って逃げるように病室を出た
背中からまた 頼むわよ! と
4番の声が聞こえてきたけれど
振り向かずに早足で廊下を歩いた
あれから父は何度も入院したけれど
お見舞いには一度も行ってない
生活費は毎月決まった日に父の家のドアポストに入れる
父の顔はほとんど見ていない