雷都少女の新譜「Emergency Code EP」を入手したので、俺なりに感想をまとめてみた。当方、専門用語や技術的な部分に言及する舌を持たないためヒジョーにざっくりした表現になってしまうが、ご容赦いただきたい。
1.Emergency Code
音源化して印象がガラッと変わった曲。脳みそ溶けるほど練習動画見まくったけど、CDのエフェクトかかりまくった状態が本来の姿だと知ってちょっとした感動を覚えた。
ステージでの演舞も洗練されてきている。 「躊躇わずに今 Ride on Ride on」の振りとか、サビの拳をためて振り下ろすところなんかすごい好きだ。くれはちんの「ああしたいこうしたい君は言うけど 別の女の子がタイプでしょ?」も真に迫っていてイイ。絵心選手権のこともあってみんなで育てたイメージが強い曲。きっとこれからも長く愛される曲になると思う。
2.www. ~What a Wouderful World.~
サマーチューンには違いないが…これって陽気な皮を被った泣かせ曲だよね?俺が感じたのは「夏よ、どうかまだ行かないで」という哀愁、哀愁である。Aメロ、そして間奏のギターが淡々と描く情景にささやかな希望と止めどない哀愁を掻き立てられた後、ぐんぐん盛り上がっていくBメロ。そして爆発するサビ。
楽しいひと時はいつか終わってしまうけど、今この瞬間を全力で楽しもう。そんな気持ちを呼び起こすいい曲。
曲の構成もあってメンバーの声を一人ひとりじっくり聴くことができたので、それぞれに思ったことを率直に書いてみる。(上から目線かも。異論は認める。)
★くれは
3人の中では表現力がピカイチ。粘り気の強い、コブシのきいた歌い方なので彼女が歌ってるとすぐわかる。ただ、それ故に他の二人を食いがちなきらいがあるようにも感じた(くれはちんの問題というよりは二人の声質・声量と楽曲との相性もあるのだろうが)。
★ひまり
特徴的な声(カワイイ)とボカロっぽい歌い方(あまり抑揚がないが、音程を丁寧に追っているとも言える)が、むしろ個性的で味がある…と思っていたのだが、このCDでは「感情表現の芽生え」みたいなものを感じた。具体的に言うと歌詞を自己に置き換えて歌えている部分が増えてきたというか、彼女の人間的成長が歌い方にも反映されているように感じた。
★まなか
正直、「www.」で彼女の歌に惚れた。こんなに歌上手かったか?!と思ったが、キャリア長いもんね。色々と積み重ねてきたものが相性のいい曲と結びついて花開いた、そんな感じ。ややクールな印象ながらも、丁寧に情感たっぷりに世界観を歌い上げている。くれはちんがライブアイドルなら彼女はシンガーソングライター的声質とでも言えばよいのか、対照的な印象。
こうして見ると三者三様というか、個性のある子が集まってるんだなと改めて感じる。畠山あゆみが要所要所でカッコよく決めることができる子だったので、そういう意味でも彼女の脱退は残念でならない。
ただ一つ言えるのは、3人が色々な思いを抱きながらも表現者としてより高みを目指そうとする姿勢を、ライブからもCDからも強く感じられたということ。入手して損はないCDだと思う。

