アスファルトで時々ミミズの死骸を見ることがあります。
最初は鳥が落としていったのかな?と思っていましたが
暑い日が続いた時なんかは草むらの隣の道路などではミミズの
死骸だらけになっています、草むらに居たほうが良いのに
もっといい環境を求めて這い出してきたのか、苦しみに悶えて
のた打ち回り、結局力尽きて死んでしまって、からからになっています
よく視ると蟻達が集まり細かくして運んでいくようです。

ふと蝉の生涯が思い浮かびます、真っ暗な土の中に産み付けられた
卵から孵った幼虫は何年も木の根っこを齧って樹液を吸い大きくなり
やがて土の中から這い出してきて樹に登り蛹から羽化して成虫に
なります、成虫になれば殆ど水分しか口に出来ません、でもオスは
命の限り羽を摺り合わせて鳴きメスを求めます、交尾が成功しても
しなくてもほんの一週間ほどの寿命を終え命の抜け殻になります
メスの場合は鳴かずに温存したさいごの力で土中に産卵して命を
繋げ自らはやはりからからになって誰かの餌になります。

ミミズは土の中で枯れ草や落ち葉を食べ微生物が分解しやすい様に
体内で消化し大自然のサイクルの一翼を担っています、自らは他の昆虫や
爬虫類や小動物や鳥や魚たちの餌となりながらも土壌を改良し植物をも
育てているのです、そして最後はからからになっても他の生き物の糧に
なっているなんて、少し調べるとミミズは雌雄同体ではあるが複数の個体で
交尾をしているそうです、そして交尾は地上で行われるのだそうです
そうならミミズも蝉も一生の最後に子孫に命を繋げる為地上に出て
その命を全うしているのです。

それなら他の生き物は?動物、植物、菌類、細菌類は?
大同小異、この地球上の生きと生けるモノは皆同じ?

決まった命の終わり方は無いけれど、大自然の中、全ての命が
干渉しあって、食物連鎖の中に繋がれながらも大自然の理の中で
自分に出来ることを自分にしか出来ない自分の命を全うする為
それぞれ個の命は短いけれど、縁の下の力持ちで終わってしまうコトも

あるけれど、大自然のバランスを保つ為、この世に生を受けたから

役割を果たして、大自然に命を返す為に生きているのかも知れません。

子孫を残すモノは命を繋ぐことで大自然と一つになろうとしているのかも知れません
ある時は真っ暗闇の中でもがき、ある時は強すぎる陽射しの下で
のた打ち回り苦しんでも、大自然と一つになれる喜びとほんのひと時でも
煌く幸せを掴む為に・・・