天国に召された大好きな人 | 鱗粉転写
天国に召された大好きな人

ここ数日の間に、昨日のことのように蘇る。
思い返せばあの日は雨だった。
泣いてた僕を抱きしめようとしたあの人は半袖だった。

多分、今くらいの季節だったのでしょう。

最後に話したのは忘れもしない日曜日の夜。

帰り際に僕は
「また明日ね。
あ、ウソ。
明日は休みだったから、また明後日ね。」
そう言って手を振った。

あの人も笑いながら、
「わたしも明日はお休みだから
また明後日ね。」
そう言って手を振ってくれた。

でもその明後日がその人には来なかった。

「また明日ね。」
そう言い合えて
次の日
「おはよう」
と言えることは幸せなことであって
決して当たり前では無いんだ。

安っぽいJ-POPの歌詞みたいに奇跡だとは思わないけど、
奇跡の欠片の寄せ集めで
一寸した掛け違えで壊れてしまう儚いものなのかもしれない。

だからこそ伝えたい言葉は惜しんではいけないんだ。
明日が来なかったらその術を全て失うのだから。

特に、
ありがとう
大好き
愛してる
って言葉たちはね。

#また明日ね