馬刺しは、馬の肉を薄く切って生で食べる日本の郷土料理です。熊本県や長野県などで馬を食べる習慣があり、熊本県では全国の出荷量の4割を占めています。馬刺しにはさまざまな部位により味わいが異なり、代表的な赤身・トロ・霜降りのほか、レバ刺しやタン刺し、希少部位とされるタテガミやこうねなどがあります。馬肉の最大の特徴は油分の融点が低いため、牛と比べて口の中で溶けやすくなっています。トロや霜降りなどは溶ける食感が魅力的であり、馬を好むきっかけとなる方が多いです。レバ刺しやタン刺しなども柔らかいため、牛のレバーやタンが苦手な方でも食べやすいです。

 

 

 

馬刺しを引き立てる醤油やごま油

 

 

馬刺しを引き立てるものとして、醤油やごま油の存在は欠かせません。特に醤油は、熊本県では馬肉用のものを使用するなどこだわりのある商品も多くあります。馬肉の醤油を作る際はオイスターソース・はちみつ・おろしにんにくなどを調合して、濃く甘味のある味を引き出す醤油が作られています。甘味の強さが馬肉の溶ける食感に馴染み、味を引き立てます。甘口の醤油に馬肉とミョウガや大根のつまなどを合わせて食べると最高の味わいになります。このほか、レバ刺しにはごま油とわさびを合わせたタレにつけて食べる方法も一般的です。これらが馬肉の味わいを引き立てて最高の味わいを創出します。