ビシソワーズは、ポロネギ風味の冷たいじゃが芋のスープです。バターでポロネギとじゃが芋を炒めてからブイヨンを注いで煮ます。これを裏ごしして生クリームや牛乳で伸ばして冷やすのが一般的な作り方です。
驚異的な猛暑が続く夏の暑い日などは、夏バテしてすっかり食欲が落ちてしまって何も食べたくないという日もあります。そんな時でも、このスープなら食べやすいでしょう。
今では冷たいスープも珍しくはありませんが、このスープが出来た頃はスープと言うと温かい食べ物というイメージが強かったので、珍しい料理だったようです。
では、ビシソワーズは誰がどのようにして考え出したのでしょうか?
子どもの頃にお母さんが作ってくれた料理
このスープを初めて作ったのは、ニューヨークにあるザ・リッツ・カールトンホテルのシェフだと言われています。彼はフランスの出身だったので、料理の名前はこのような「ビシソワーズ」という呼称になったようです。
彼が子どもの頃にこのシェフのお母さんが夏の暑い日に、ポロネギとじゃが芋で作ったスープに牛乳を入れてくれたことを想い出して自分なりに改良して出来たようです。
1917年6月のホテル、ザ・リッツ・カールトンの屋上レストランが開店した時に出された一品が、このスープです。
幼い頃の味はいつまでも記憶に残っている物です。おふくろの味にヒントを得て、彼なりの味に改良して、今ではフランス料理の定番となりました。