こんばんは。

毎年バス釣りシーズンになると楽しさと共に世の中の矛盾を感じ始める神楽です。

まず、上の写真を見て下さい。

綺麗な川と夕陽です。

江戸時代には鮎漁も浮世絵に盛んに描かれた過去の清流多摩川です。

多摩川の鮎は将軍家にも献上され、とても大事にされました。

しかし、高度成長期の約50年前には〝死の川〟と言われるようになりました。

多くの鮎や在来種が消え、死んだと言います。

特に1972年11月1日〜12月3日の約1か月の間に数百匹から数千匹が川に浮き上がる事件が発生。

当時、多摩川周辺には9箇所のメッキ工場等があり、立ち入り検査が行われたが流出させた工場は特定出来なかったと言われている。

何らかの取引きがあったのでしょうね。

そして勿論、汚染の原因は工場から吐き出す排水だけではありません。

主な汚染の原因は我々が今も出し続けている

〝生活排水〟です。

この頃、多摩川から飛んできた生活排水の泡が

土手の上まで飛んできて、多摩川は常に悪臭を放っていたそうです。

この最悪の1970年代から徐々に浄水施設を増やします。

今ではすっかり生活排水が減り、

水質が改善され浄化されたイメージがあります。

ですが、それはイメージです。

多摩川の水は今でも7割が生活排水です。

浄水施設を増やしただけでボディーソープ、シャンプー、石鹸、洗濯洗剤、食器用洗剤と生活排水の内容は50年前より更に悪化しており、今多摩川周辺にある浄水施設では完全に浄化出来ていないそうです。(更にお金をかければ浄化能力は上げられるとのこと)

更に1986年12月から始まるバブル時代、

有り余るお金を熱帯魚や外来魚飼育に注ぎ込み、

飽きては多摩川に捨ててを繰り返す人々が増え

(アリゲーターガー、カミツキガメ等が有名)

更に1995年頃から始まったバス釣りブームにより

ブラックバス・スモールマウスバスを放流。

多摩川はタマゾン川と呼ばれるようになる。

ここまで多摩川のざっくりとした歴史を振り返りましたが、私が一番疑問を感じる事は

2010年頃から数十万〜数百万匹の鮎が多摩川に戻ってきたと言っていますが「戻ってきた」という事はそれまで〝消えていた〟という事です。

誰が鮎を住めない川にし、鮎や在来種を殺したのでしょうか。

疑いようも無く、我々人間であり庶民です。

2005年当時環境大臣だった小池百合子は全国から集まった9万5千票以上の署名が提出される1日前に

自身の権力を誇示するかのようにブラックバスを特定外来種に仕立て上げ(ブラックバスを特定外来種に特定する根拠は今もない)人間の手による汚染被害で減少する在来種問題をブラックバス繁殖問題にすり替えた。

そもそもブラックバスはアメリカの魚で

人間が連れてきて(連れて来られて)人間の都合で

〝害魚〟にされ、駆除だ迷惑だと今も議論の対象になっている。

小池百合子が自身の、そして我々の責任問題を

ブラックバスという一魚種になすりつけ

責任転嫁を果たし、自身の存在感を確かなものにする為のエサにした。

無論、その他の魚やアリゲーターガー等も全く同じ論理なのだが、問題はそれだけではない。

冷静に考えれば、そんな矛盾など一目瞭然にも関わらず加害者である一般市民(日本国民)が

今もなおブラックバスやスモールマウスバスにより

在来種を減らされていると思い込んでいる。

余りにも愚かで浅はかである。

バス釣りを愛する者として川や湖に足を運ぶと

実に多種多様な魚種(オイカワ、メダカ、日本ナマズ、ハス、ニゴイ、フナ、ヘラブナ、ウグイ等々)を見かけ、釣る事が出来る。

特筆すべきは1925年、明治時代に日本で初めてブラックバスが持ち込まれた(食用の為)芦ノ湖ではワカサギなどの日本に元々生息していた〝在来種〟が今でも数多く生息している。

これは全国のどの河川、どの湖でも相違はない筈である。

いや、この川だけは問題、この湖は違う。

そうであるならば、別のところ(水質汚染や工場等からの汚染物質の流出)などの原因を探るべきであると考える。

むしろ、釣りを愛する者では無くとも

生活排水を完全に濾過しなければ川や海が汚れるのは幼稚園児でも理解出来る話しであるし、

明確なデータも無いのに生き物を無闇矢鱈に殺戮する事の矛盾を感じないのも相当疑問だ。

一定の権力を持った者が放つ言葉や偏向報道ばかり信じ、本質を見ない体質はコロナ問題、そしてワクチン問題、ウクライナ・ロシア戦争の捉え方にも

繋がっている。

勿論、先の大戦の本質も、その後の問題も

今現在の我が国の問題の本質すらも

全くもってズレた捉え方をしている方が殆どである事が残念ながら現状のリアルだ。

せめて、私が息絶えるその時までには

多摩川を、日本中の河川を子供達が泳ぎ遊べるようにしたい。

そして、ご先祖様や祖父や祖母、父ちゃん母ちゃんや目の前の大人を尊敬できる世の中を残してあげたい。

その為には自身が〝きちんと本質を捉え〟立派な人間にならねばならないと自戒を込めて書かせて頂きました。

より一層精進致します。

最後までお読み頂いた方々、今後とも宜しくお願い申し上げます。

本質を無視し続ける人々