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盲導犬歩行指導員の日常

日々の仕事での出来事など、いろいろ紹介できれば…と思っています

 うちの協会では年に2~3回、繁殖ボランティアさんやパピーウォーカーさん等の協力者を対象に、盲導犬の基礎知識や視覚障がいについてのセミナーを開催しています。今回は盲導犬と同じ『補助犬』である『介助犬』を勉強するために、愛知県から日本介助犬協会の職員さんに来ていただきました。


盲導犬歩行指導員の日常-介助犬
 うちの協会と日本介助犬協会さんとは、ちょっとした協力関係にあり、『盲導犬としない』と判断した訓練犬が、介助犬の訓練を受けて、晴れて介助犬として活躍しているケースもあります。









盲導犬歩行指導員の日常-冷蔵庫開けるぞ!
 介助作業のデモンストレーションでは、
落ちている物を拾う、靴と靴下を脱がす(靴下はかごの中へ!)、冷蔵庫のドアの開閉などを見せていただきましたが、とにかく楽しそうに作業しており、仕事大好き!といった感じでした。








 今後も同じ『補助犬』として、お互いに協力体制をとっていけたらと思っています。

 今日は訓練犬の歩行評価(アイマスクテスト)日です。3段階ある評価の内、最後の評価です。これに合格すれば、晴れて盲導犬の『候補犬』となり、具体的に視覚障がい者との共同訓練が計画されることになります。


盲導犬歩行指導員の日常-大交差点横断
 評価コースは京都で一番の繁華街、『四条』周辺で行います。

 まずは大交差点横断。ゼブラゾーンから外れずに、すれ違う人にも接触しないように歩きます。









盲導犬歩行指導員の日常-人込み歩行
 人が多い所では、通行人に当たらないように
、『回避』『減速』『停止』のいずれかを、その状況に応じて、正しく判断できているかをチェックします。










盲導犬歩行指導員の日常-改札口通過
 電車を利用するために、改札口を通過します。この際も通れる改札口を選択し、幅が狭ければ、直前での一旦停止が求められます。










盲導犬歩行指導員の日常-電車乗降
 実際に電車を利用し、安全に乗り降りができるか?ホームは安全に歩けるか?を確認します。











盲導犬歩行指導員の日常-エスカレーター昇降
 エスカレーター昇降も評価の対象です。

 評価項目は全部で13あります。一つでも不十分な部分があれば、不合格となります。

 今回の評価では、合格できた訓練犬は残念ながらいませんでした。でもここで終わりではありません。また訓練を続けた後、再評価を行います。







 評価している私たちは真剣ですが、訓練犬たちは普段と同じで、しっぽフリフリ… 楽しそうです。

 先週から行ってきた代替の共同訓練も、先日無事に終了しました。


盲導犬歩行指導員の日常-体育館で三味線
 現地での共同訓練期間中には、以前から決まっていた小学校への講演に、私も同行しました。

 今の小学校3年生の国語の教科書には『盲導犬』が載っており、実際に盲導犬使用者や協会職員を招いて、勉強する機会を持つ学校も多いです。初めて盲導犬を目にする児童たちも多く、みんな興味津々でした。






盲導犬歩行指導員の日常-教室で三味線
 この使用者さんは盲導犬に関する講演の他に、趣味である津軽三味線を披露されました。三味線の伴奏で、みんなで『ふるさと』を合唱したり、楽しい時間が過ぎました。

 子どもたちにとっては、落ち着いている盲導犬も驚きだったようですが、目が不自由なのに何でもこなす、使用者さんの動きにも驚いていた様子でした。






 短い時間でしたが、最後までみんな真剣に話を聞いてくれて、いっぱい質問してくれて、なぜか私も嬉しかったです。