皆さんは五節句をご存知ですか
1月7日が人日の節句(七草粥)、3月3日が桃の節句、5月5日が端午の節句、7月7日が七夕、そして9月9日が重陽の節句です。
古来中国では、奇数は良いことを表す陽数、偶数は悪いことを示す陰数と考え、その奇数が連なる日をお祝いしたのが五節句の始まり。
その中でも一番大きな陽数(9)が重なる9月9日を、陽が重なると書いて「重陽の節句」と定め、不老長寿や繁栄を願ってお祝いをしてきました。菊のおかげで少年のまま700年も生きたという「菊慈童(きくじどう)」伝説もあります。
今では五節句の中でも影が薄くなりましたが、五節句を締めくくる行事として、昔は最も盛んだったそうです。
重陽の節句の主役は菊![菊](https://emoji.ameba.jp/img/user/yu/yuwyuw/1690085.gif)
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主役の菊。一見すると「和」そのものですが、その種類も楽しみ方もいっぱい!さて、あなたならどうする? |
こうした節句は、行事と関係する植物の名前を冠(かん)して呼ばれることも多く、3月3日は桃の節句、5月5日は菖蒲、7月7日は笹、そして9月9日は菊の節句と呼ばれています。
日本では平安時代初期に貴族の宮中行事として取り入れられました。当時は、中国から伝来したばかりの珍しい菊を眺めながら宴を催して歌を詠んだり、菊合わせ(今でいう菊コンクール)を開いたり、菊を用いて厄祓いや長寿のおまじないをしていました。
これが、時代とともに貴族から武士、庶民へと広がっていきました。
菊といえば晩秋の花という印象ですが、陰暦の9月9日は今の10月中ごろにあたり、まさに菊の美しい季節。
陰暦が新暦に替わって季節感が合わなくなり、次第に廃れてきましたが、寿命を延ばすと信じられていた菊を使って、いろいろな風習が伝えられています。
重陽の節句
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