その日から毎日のように犬は家の前に来ては追い払われていた。それから1週間たったある日の夜中犬に近づく男の影があった…





『よぉ、仕事してるか?』
男は犬に話しかけたがそこに犬は居なかった、その代わりに日本人としては高身長な男が立っていた。
『いーや、仕事したくても話全く聞いてくれねぇしよ、この家誰も相手にしてくれないわ』
『あの男の子が居るんだろ?直接話しかけろよ』
『話せたんだけどよ、まず俺が話してることに気づかないわ男が来て扉閉めて俺のこと追い払うわ無理』
男達は溜息をつきながら家を眺めていた。正確には家の中にいるであろう男の子の部屋を


諦めたように片方は犬に戻り、もう片方は何かぶつぶつ言うとその場から消えた。


城戸は毎日家に届く手紙を毎日毎日燃やしていた。いい加減諦めて欲しいと思って少しの間だけ家を引っ越すことにした。城戸の会社の近くにあるマンションだ。

高さもそれなりに高く、眺めも悪くない、それなのに毎日毎日家に手紙が届く。どこにいても手紙が届く碧にもいつか気付かれるかもしれない…理子とも何度も話し合った。手紙が届かない日があると思ったら手紙ではなく若い配達員に届けられたりした。耐えきれなくなった城戸は諦めて家に帰った。諦めたのもあるが、理子が高所恐怖症で家にいてても落ち着かずソワソワしてたからだった。




家に帰った次の日、家に男が訪ねてきた。
『失礼しますね、そろそろこっちも限界なんで』と言って男は家のソファーに座った。