4月の入校日、同じ消防本部の同期5人と消防学校に到着すると、先に着いていた別の消防本部の人達が緊張した表情で列に並んでいた。

 「そりゃ緊張するよなぁ」と他人事のように思っていると列の先から「お前ら何様のつもりじゃコラァあやり直せぇえ」と言う怒号が聞こえ、何人か追い返され、追い返された人達は涙目になりながらネクタイを結び直していた。どうやら服装が乱れていたのが理由のようだ。私は同期に服装をチェックし直すように促し、互いに服装を確認しているとすぐに自分達の番が回ってきた。

 正面には教官5人が並んでいた。

全員目が据わっていた•••••

あまりの迫力に私達5人は立ち尽くした。

すると一人の教官がドスの効いた声で「申告しろ」と言った。ハッとした私は、すぐに申告を行った。

「申告いたします!!!〇〇消防本部 マヨネーズ以下5名の者は!▶︎▲消防学校への入校を命ぜられ着校致しました!ここに謹んで申告いたします!!!!」とミスなく言うことができた。

「よし!いいぞ行け」と教官から寮室に向かうように指示され向かおうとすると


教官「マヨネーズお前は残れ」  私「えっ?」


教官「お前は総代だ。声が気に入らん腕立て50回」


教官に罵倒され腕立てをしながら「あと6ヶ月耐えられるのだろうか」不安に思いながら私の消防学校生活が始まったのであった。


その2に続く