入院中は母子同室で、次男がそばにいるものの当たり前だが話し相手にはならない。
助産師さんも優しくして下さるが、忙しいので必要最低限の会話になる。
妊婦は沢山いるし、食堂で朝昼と一緒になるがコロナ禍で黙食なので挨拶を交わす程度で終わる。
夫と話したくて会いたくて仕方ないが、土日は長男のワンオペ家事育児に翻弄されている。
沢山我慢している長男の為に、1時間以上かかるトーマスタウンまで遠征したらしい。
退院の日、夫が来るのだが同居の実母も恐らく病室など見たいだろうなと思い、夫と実母で来ることになった。
で、その前日の面会は夫と長男だと私は思っていた。
それが、実母が行きたいと言い出し母と長男でやってきた。
夫に会えると思っていたので寂しかったが、早く孫に会いたい母の気持ちも分かるので受け入れた。
母は次男を見るなり「立派な男の子って顔してるじゃない!」と言った。
なんなんだ立派な男の子の顔とは。
男らしいとか女らしいとか、うんざりだ。
思うのはいいが、子供達の前で言わないで欲しい。
例えば長男はピンクブームで、何を選ぶのもピンクだし、お花も好きだしハートも好きで私はそれでいいと思っているし保育園も性別らしさを押し付けない。
かなり遅いが日本も全体的にジェンダーフリーになってきているし、度々母にも伝えているが結局分かっていない。
「見た目で性別を判断しないで〜」と言ったが、恐らく伝わってない。
そして「(無痛分娩)産むの痛くなかった?」と聞くので、「完全に無痛なわけじゃないから痛かった」と答えると「じゃあ無痛にしなければもっと痛いってことね!私は無痛分娩したことないからわからないけど」と続ける。
母は全ての会話でマウンティングしてくる。
恐ろしいのが全くの無自覚で、悪気はないこと。
面会の時間が悪く、私の楽しみにしていたお祝い膳の時間にちょうど被った。
食べている間中、「すごい美味しそう!これ何?わー豪華〜いまはすごいのね〜えーデザートまであるの?もしかして長男くんお肉とか狙ってるんじゃない??わ〜レストランみたい私は4ヶ月食べられないけど(歯科の術後の為)」と言われ続け、ものすごく食べにくかったし正直味わえなかった。
これが最後の妊娠と思っているので、最後のお祝い膳でゆっくり味わいたかったので悲しく悔しかった。
3歳児の長男は横で持参した梅おにぎりを食べていて、私の食べ物に興味はありそうだったが狙ってるんじゃない?と母に言われハッキリと「違うよ」と答えた。
ただ豪華な食事だから楽しみだった訳ではない。
病院から、「がんばったねおめでとう」と労をねぎらって貰えるプレゼントだと思っている特別な食事なのだ。自分を肯定出来る時間なのだ。
同じものを、外のレストランで食べられるもしても全然意味が違うものだ。
そして長男用にと母が持参した絵本はなぜか小学生向けで、(兄の小さい時用)当然長男は読んで!となるが、話は難しいし長すぎる。
面会時間は短いので話が終わらず、長男は最後まで聞きたいと当然の主張をし、それに対し
「帰ってから読んであげるから!ほら!もうおしまい!」となぜか彼がワガママを言っているようにたしなめているが、完全にチョイスミスである。
少し考えたら、この内容でこの文章量は彼に適切かどうか分かるはずだ。
3歳児の長男はこの10ヶ月ずっと我慢していて、さらにここ数日は私と初めて離れて頑張っている。
だから面会に来た短い時間は私は彼に向き合いたい。
夫とも次男の話は長男がいないところでするか、最低限にすましている。
しかし母は、私が保育園の話を長男から聞いているのに次男の話ばかり私にふってくる。
次男を見に来ているのだから仕方ないが、長男の顔が曇るのを感じいたたまれない気持ちになった。
1時間がすぐに終わり、長男はママも赤ちゃんも一緒に帰ろうよと言う。
長男の気持ちを思うと涙が出る。
母は「時間だから早く!」と急かす。
違うのだ。彼に必要なのは規律ではない。北風と太陽だ。
母を先に行かせて、長男を抱きしめる。
長男のことが大好きなこと、長男が頑張ってることをちゃんと分かっていること、明日帰ること、一緒に寝ようねと話して別れた。
これらがたった1時間の間におきた、私がうんざりした母の言動である。
私と母の相性の悪さというか、考え方の違いが分かるかと思う。
夫と息子との面会を楽しみにしていた私にとっては、母が来たことでかなりストレスでしかなかった。
本日退院だが、こらからの同居生活が不安でならない。