99歳足腰が不自由な祖父と87歳脊椎の病気と認知症の祖母、ヘルパーさんに入ってもらいながらも二人暮しをしていましたが、先日老人ホームへ入居しました。

その日は夫がいたので、私も手伝いに行きました。

祖父は念入りにあれを持っていくこれを持っていくと指示し、ジャケットに私が初任給でプレゼントしたネクタイも締めて名残惜しそうに壁やドアを触っていました。


祖母は入居を嫌がっているので知らされず、自宅に戻ってくると疑うことなく家を出ました。

用意をしながら、この家に二人揃っているのが恐らく最後だと思うとなんとも切なかったです。

祖父母の家は小さい時からよく泊まりに行って、大好きな場所の一つでした。

以前は二人とも元気で祖母の料理を食べたり、寝坊して起されたり、美術館やオペラに行ったりその頃は頼りになる大人として甘えていたのに、少しずつ逆転しここ10年程はすっかり介護の思い出ばかりです。

と言っても私は手伝いでしたが。

置物や絵が飾ってあり、大人の空間だと思っていた応接間も介護ベッドが入り、全てすぐ手が届くように色んなものがリビングにも溢れていて、家中に手すりが着いてすっかり様変わりしました。

仕方ないことだけど、数分に一度今日は何日?と聞かれ、色々な記憶がなくなっていく様子や、痛みを訴える声を聞いていると老いることの残酷さと切なさを感じます。

恐らく20年、30年後は両家両親の番でその次は自分達も。

本人達は本当はまだ自宅で暮らしたかったのに、叶えられない。

しかし一方でホッとしている自分もいます。

両親も、伯母もプロにお任せ出来て一安心だと思います。

ここ最近は祖母が夜中に転倒し、車で向かったり救急車呼んだり落ち着かない日々を過ごしていたので。

保育もですが介護も言うまでもなく、大変な仕事です。

散々お世話になった孫でも、トイレの介助や下のお世話は出来なかった。

母だから出来るとか、プロだから出来るとかそんなことないですよね。

やりたくなくても、やるしかないからやってくれる。

オムツを替えない父親の話をたまに聞きますが、あぁまさに私がそれだと思いました。

なんだかんだ言って当事者意識がないんです。

恥ずかしいけど、どうしても出来ませんでした。

お仕事だから、やって下さる。

当たり前と思わない。

これから祖父母がご迷惑おかけすることも、嫌な気持ちにさせることもあると思います。

どうかよろしくお願いします。

今まで来てくださったヘルパーさん、本当にありがとうございました。




最後に先月集まった祖父母の誕生日会。


車椅子2台、ベビーカー1台でお邪魔しました。

平日だったので、夫や父は不在ですがひ孫は二人揃いました。



年の差99歳。

老人ホームは自宅から割と近いので、これからは息子を頻繁に会わせに行けます。