夫が売却に動き出している夫名義の元自宅。
夫の脚の骨折➡︎不倫発覚➡︎水面下発覚➡︎マンションへの引越し
と、怒涛の思い出に塗り固められてしまった家だけど
同時に、私にとっても子どもたちにとっても
長年過ごした思い出の家でもある…
今思えば
夫は今住んでいるマンションを
不倫の真っ最中に販売開始されてすぐ
完成の1年半以上前に購入した。
私はせっかく建てた思い入れも思い出もたっぷりの
自宅を、今さら離れて新しいマンションに住むなんて、まったく考えたこともなかった。
子どもたちも皆、独立して夫婦2人には
大きすぎる家ではあったけど
今さらまた大きな出費をして
まったく新しい環境に飛び込む…
今まで私が培ってきたご近所との良好な関係や
老後のビジョンまで語り合うママ友たちとの絆
長年「遠くの親戚より近くの他人」を実感する
人間関係を作り上げてきたのに
夫はあっさりそれらを断ち切った。
ダブル不倫相手の夫が、
別居してタワーマンションに住んでいることに対抗して、自分はそれよりもさらに高い階の
マンションを買った…
私がそう思うには理由がある。
マンションの内装は普通夫婦2人で話し合い
決めるもの。
なのに壁紙や床材、ドアなどの部材のほとんどすべてを、夫がひとりで決めてしまった。
設計変更も可能だったので
いろいろ変更したけど
変更担当者やインテリアコーディネーターたちは
一応主婦である私に先に話を振ってくる。
それを夫は
私の意見などまったく無視して
ひとりでどんどん決めていく…
そしてモデルルームの実際のシンクの前で
私の身長に合わせて高さを決めようとしたコーディネーターさんを制止して
「いや、シンクの高さはそれより7cm高くして下さい。」
と冷淡に言い放つ。
コーディネーターは当然
「ヒールの高い室内履きをお使いでも
7cmはちょっとお高いかと…」と提言
それでも冷淡に夫は
「いや、大丈夫です。
シンクは高い方が使いやすいし、見栄えもいいから」
と言い放った。
特にそれまでまったく料理なんてしたこともない夫が
キッチンのシンクの高さを勝手に決めるなんて
あまりにも唐突で開いた口が塞がらなかった…
それはまさしく私より7cm身長の高い
あの女に合わせたものだった。
普通なら楽しいはずの新居の準備…
私にはほとんど何も相談されることもなく
夫ひとりで家具から食器、カトラリーに至るまで
綿密なネット検索、実物の確認、購入、搬入などの
手配が進められていった…
そしてその空いた家に
息子夫婦が住むことになり
今は家具を残して海外駐在中にも関わらず
夫はその家を
突然売ると言い始めた。
今度は一体何を考えているのだろう…