美しい景色や 深い歴史や伝統
宗教の偉大さや 人間の叡智に
いろいろなことを思いながら
旅は続き…



私はまた



夫を怒らせてしまった。



ちょっとした私の言葉が夫を傷つけた。



私の言い方が悪かったらしい。



そしてそんな気はなかったと言い訳するために
私が放つ言葉のひとつひとつが
さらに夫を傷つけたらしい。



そんなつもりはないと
言い訳すればするほど
夫はさらに傷つくらしい。




夫が「なぜ僕を拒否するんだ⁉️」
と言うので

「嫌いになったの❓って聞いたら『そうだね』
って言われたし、泣いてすがっても何も応えてくれなかった。好きならそんなこと言わないと思う。」



と言うと
「そんなの売り言葉に買い言葉でちょっと言ってしまっただけじゃないか。
こんなところまで一緒に来てやってるのに
嫌いなわけないだろう。」


好きなら、いや普通なら泣いてすがっている妻に
「嫌いだ」なんて冗談にも言わないだろう。



もうほんとにウンザリしたのだろう。



不倫女に比べるとずっと年を取り
美しさも劣り、楽しい会話術も
新しいことに対するアンテナも持ち合わせず
なんのトキメキも与えてくれない古女房なんて
ウザいだけで その上偉そうなことまで言い始める。



うるさい古女房に
心底辟易したのだろうね。




夫がはじめ このツアーに難色を示した時
気が進まないなら私ひとりで行くから
無理はしないで、と何度も言い
さらに「僕はMと違って『一緒に行ってあげたのに』
なんて絶対言わないから僕も行くよ」
とまで言ったのに
見事に自分の前言を翻したね。



私を責める理由はなくなったぞー。









私は言い争うつもりはないので
全面的に負けを認め 早々に言った。



不倫するようなヤツと同じ土俵になんか上がらない。



「ごめんなさい。私の言い方が悪くて。
ただSさんがどうしたら不快に感じずに済むか
聞いてみたかっただけなんだけど
言い方が悪かったよね。
ほんとにいつもごめんなさい。」



すると夫は
「それだけじゃない。その前にも…   」
と私の話し方がトゲがあると言い始める。



それはたぶん、自分の都合の悪いことを言われたから気分を壊したのだ。



自分の間違いや非を少しでも指摘されると
夫はとても傷ついてしまい 動揺し
かわりに私を責めるポイントを作り上げる。



悲しいかな  努力すればすぐに
夫の望むような優しい話し方ができるわけではない。



ここまでこれで生きてきたのだから
話し方を変えるなんてそう簡単にはいかない。



言葉選びは慎重に
いつも笑顔を絶やさず
急かされ事件の後もそれを忘れず
やってきたつもり。



ただ「嫌われてる」のにレス解消は無理だ。


それは絶対無理…









そう



私たちはお互い



通じ合う言葉も



心も



持ち合わせていないから。



そんなこと



とっくにわかってるから



あしたからも



何事もなかったように



旅は続くのでしょう…