「ふたりで仲良く幸せにやっていけないなら
僕、ひとりで寂しく生きていけって言うの❓
そんな…
それなら僕はまた、
好きにさせて
もらうよ」
隣の部屋に仕事で帰国していたナツがいたので
私も夫も声を押し殺して
内容的にはナツが予想だにしないことを
ヒソヒソながらお互いに向かって吐いていた。
夫は 私が表面上一緒に普通の夫婦として暮らしても
レスになるのなら
「また好きにさせてもらうよ」
➡︎ すなわち言葉にはしなくても内容は
「また不倫させてもらうよ」
と言ってのけたのだ。
そしてさらに夫は
「前回もMが僕を拒否したってことは
他の人と付き合えってことだったんだから
僕は当然のことをしただけだよ。」
と付け加えた。
私は声を押し殺して言った。
「前回も他の人と付き合うなら私と離婚してから
すべきだったでしょ?
離婚せずにほかの女性と関係を持ったら
いくらその人を純粋に愛していたとしても
逆に体だけの関係だったとしても
ただの 不倫 でしかないってわからないの?
なぜ離婚しなかったの?
そんなに他の人と付き合いたかったのなら
裁判でも何でもして私と離婚すればよかったのに。
ただ私や子どもたちを裏切って
陰で好き勝手なことをやってただけでしょ。」
声を押し殺していただけに
私の言葉はより凄みがあったかもしれない。
私がさらに
「また好き勝手にしたいなら今度こそ
離婚してからにしてよね。
ただし、離婚するのは年末年始の家族旅行が
終わってからだから。
この旅行だけは子どもたちに
嫌な思いをさせるわけにいかないから。」
そう言った。
この旅行はただの旅行ではない。
私の大切な「家族」にとって
大きな大きな意味のある旅行
おそらくもう二度とない
大切なものなのだから。
そう言うと 私の言葉を理解しない夫も
さすがに言葉を失くして押し黙った。
私は夫に背を向けて寝た。
ついに言った。
夫とやり直すと決めてから口にしていなかった
「離婚」という言葉。
離婚したいと思っても
いざ具体的に考えて行動しようとすると
どうしてもできなかった。
子どもたちの「両親」という私たちであり続けることを、捨てきれなかった。
何の疑いもない、子どもたちと一緒の「家族」
であり続けたかった。
そんなの嘘で塗り固められた家族でしかない。
もうこれ以上、嘘の家族を続けても意味はないだろう…
すると少しの沈黙の後に
夫がいつになく弱々しい声で言った。
「M … そんなこと言わないで… お願いだから」
私は背を向けたまま心の中で思った。
今さら何言ってるのよ。
お願いはきちんと謝ってからにしてよ。
でも、私がいくらなにを言っても
夫は私の言葉を理解しない。
何を話してももう無駄…
私は振り向かなかった。









さて
乗り物大好きな暴言夫の練った旅行プラン
シーニックフライト✈️で世界遺産へ
フライトは12人乗りの水上飛行機チャーター
(笑 偶然他の乗客がいなかっただけ)
私たちだけのせいか 急旋回の連続で
暴言夫 大満足。
プロペラ機は後ろの席の方が騒音が少ないとの
サジェッションで一番後ろへ
お天気もよく、最高の景色



世界遺産も空から見ることができました。
(遠かったけど)
人も少なくてよかった
けど、ちょっと暑過ぎて
すぐ日陰に逃げたくなる…