順調に旅を楽しんでいたのに



私がナショナルパークトレッキングの途中で
転んで手首を痛めてしまった。



ただし日没にかかるし
不倫発覚直前に怪我した傷が痛むからと
夫は行かないと言い
私1人でショートツアーに参加しての怪我。


夫は行く時は反対もせず
むしろせっかく来たんだから行っておいでと
言ってたのに
怪我をして帰ってきたら
急に
「だから言ったのに。
   暗い中でのトレッキングなんて
   危険に決まってるでしょ。」
と、いたくご機嫌を損ねている。










私は大したことはないにしても
怪我をして夫に優しく抱きしめてほしかった。



手首が痛くてシャワーにも入れず
食事の時もナイフでおいしいラム肉も切れず
不本意ながら夫に切ってもらう始末。



普通、妻が怪我をしたら
優しく気遣ってくれるものじゃないの?



なのに怒ってる…



私は痛みに加えて人の痛みがわからない夫が
哀しかった。
 








スポーツ好きな夫は若い頃から怪我が多い。



今まで7〜8回は骨折その他で1週間〜1ヶ月の
入院と自宅療養をしたことがある。



当然 私はどんなに遠方の病院にも毎日通い
子どもが小さい時も夫のケアを最優先にしていた。



そうすることを夫に求められたから…



それに対して私は出産以外で入院したことはない。



大きな怪我をしたこともない。



妻とは元気で 夫の世話をするのが当然と
思っているのだろう。




たまに怪我をしたらこの仕打ち。



それでも私はそういうことが常態化していたので
初めはなんと



夫に謝ってしまった。




「せっかくの楽しい旅行なのに
   怪我なんかしてごめんなさい」と。



そんな自分が悲しかった…










翌朝になっても夫の態度は変わらない。



やっぱり夫は私と一緒に旅をしても楽しくないんだ。



あの女との旅は
きっと天国だっただろう。



(妻よりは)若く美しい愛人との海外旅行。


夫にとってそれに勝る天国はなかっただろう。



歳をとり美しくもない古女房との旅
しかも怪我というオマケまでついて



夫はつくづく嫌になったのだろう。









もう二度と夫と旅行なんか行かない。



もう 



どこにも行かない。