フェイスブック


私はアカウントは持ってるけど
まったくやってないので
普段はまったく見ない。


きょう、先週食事に行った友人が
その時の写真をアップしたからというので
たまたま久しぶりに見て…


友人を探していたら



なんと



あの女がヒットした…














発覚直後、夫はもちろん何も話してくれないので
必死にいろいろ探した。
もちろんF.B.も。


でもその時は女の家族全員の名前で検索したのに
誰も上がってこなかった。


何度も何度も繰り返し繰り返し
何時間もスマホをスクロールし続けた…



その時は何も出てこなかった。



なのに



なぜ今頃…




でも     正直なことを言うと



最初に上がってきたのは
女の息子だった。



そんなに多くない苗字なのでびっくりして
すぐに開いた。



心臓が飛び出しそうに音を立てた。



そして


「友だち」の一覧を見ると










女が   ヒットした…















写真を数枚 見ることができた。



息が止まりそうだった。



なぜ見てしまったのだろう…



見たらどうなるのかわかっているのに。



そこに写っていたのは今年の初めに会った時の
魔法使いのような女ではなかった。



長身で髪もあの時よりだいぶ長く
女性らしくきれいにカールさせて
センスのいい服を美しく着こなしていた。



私が会った女とは思えないほど美しい。



発覚後、水面下で送られてきていた
女のアップの自撮り写真を見て 私が夫に

「きれいな人ね」

と言うと 夫は間髪入れず即座に

「ブスだよ」と言い切った。


その速さに違和感を覚えるほどだったが、
きょう、そんなにムキになって否定した意味が
ようやくわかった。



1枚の自撮り写真では表現されなかった
女の美しさが
facebookの中で輝いていた。



一番最近の投稿は去年の今頃
ヨーロッパの街並みの中で美しく微笑んでいる。


女は離婚問題で経済的にも窮地にあるはずだったのに、ヨーロッパに行っている…



それに発覚して3週間後の写真は
アジアのお寺の前で
豪華な民族衣装に身を包み
にこやかに民族舞踊のポーズをきめている。



そしてその時、夫に
「今奥様に謝罪の誓約書を書いてます。
   フロントでホテルのネームの入っていない
   便箋をもらって」
とメールを送ってきていた…


誓約書をそんなシチュエーションで書くのか。
(実際にはその誓約書は送られては来なかったが)










実際に会った時、私は待ち合わせのカフェに
先に行き、自分の顔が窓からの太陽光による
照明効果で少しでも明るく見えるよう
計算して座った(自分でも哀しくなる…そんなことまで考えたなんて)


結果、女は私からは暗い顔色にしか見えず
実際、女はその頃 離婚問題で体調が良くないと
言っていたので顔色も悪かったのだろう。


それに不倫がバレて 1年も経った頃に
相手の妻に呼び出されたのだから
顔色も表情も冴えなくて当然だ…



夫が女を、普段は使わないそんな言葉でけなしたことが、他人ではない感情の表れとも感じられ
私はますます愕然としながら
一方で少しホッとした気持ちもあったのに…



夫が不倫していた時の女は
とても美しく、魅力的だったのだ…


女性の私から見ても…


言いようのない敗北感…



写真の中の女が脳裏に焼き付いて離れない。



またばかなことをしてしまった。




久しぶりに もう二度と飲まないと決めた
眠剤を飲んで前後不覚に眠ろう。




できればそのまま
二度と目を覚ましたくない…




なぜこんなに苦しまなきゃならないの