男の品格2 優秀な男
「男の品格」をはじめてお読みになられる
方は併せて「悪女を科学する」シリーズを
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優秀な男性とはいったい
どんな男性でしょうか?
一部の生物学者ならば、
「平均的な男性」と答える
かも知れません。なぜなら、
その数が一番多いからです。
「種の繁栄=個体数の多さ」
という考え方を生物学は
してしまうわけです。
背が高くなく低くもなく、
痩せてなく太っていない、
運動神経も知能も普通の男性。
母親が「普通の人がいいのよ」
と娘たちを洗脳する以前に
神様が決めた基準です。
Pareto
しかし、パレートのような
経済学者ならば2:8の原則を
唱え世の中にあるお金の80%は
20%のお金持ちのもの。
会社の売り上げの80%は
20%の顧客によりもたらされ、
80%の利益は20%の優秀な社員
によって生み出されていると考え、
この世は20%の優秀な人間が
動かしていると結論付けるでしょう。
ところが、蟻をよく観察した
動物行動学者たちは
一生懸命働く蟻20%
何となく働く蟻60%
全く働かない蟻20%
から2:6:2の法則を
導き出しています。
一生懸命グループだけを
一生懸命集めても結果は
全く同じ比率になるのです。
つまり、なんとなく派と
全く働かない派で80%。
パレートの原則と一致を
みるわけです。
しかし、これらの比率が変化
しないからと言ってあるがままと
あきらめていいものでしょうか?
実のところ、これらの考え方は
競争の原理を無視していたのです。
パレートが生きていた19世紀から
現在に至るまで確実に伸びている
ものがあります。それは何でしょう?
...人口とGDPです。これらは
生物学上の繁栄の証でしたね。
たとえばナンバースクールのような
エリート学校を設置して、その中で
エリートが増えると2:8比率は
維持されても社会全体としては
底上げが起きるのです。だからこそ、
日本社会は高度経済成長を遂げる
ことができたわけですね。
だから、どんな分野でもかまいません
常に上位20%を目指し、そこに居座り
つづける男は優秀な男性なのです。