(861回)

(第2回)

さてさて
人の血液量は

およそその人の
体重の8%の
量があります


体重50kgの人は
約4リットルの
血液があります


テレビなどで
出血多量で
お亡くなりに
なられた


などと
聞きますね

交通事故や
大動脈の破裂など

瞬間的に
大出血を起こした
場合

なかなか
輸血で間に合わないことが
あります

じわじわと
出血している
場合は

それを
補うために
輸血という
方法があります


では
どのくらいの量の
血液が体内から
出て行くと

命に関わることに
なるのでしょうか


それは
約全血液量の
3分の1量です



血液の役目を
少し考えてみましょう

酸素や栄養物などの運搬
ホルモンなどの輸送

血液と組織間での物質交換
二酸化炭素や
老廃物の排泄

体温調節
水・電解質調整
酸塩基平衡調節

免疫
失血阻止など


生体の維持にとって
極めて重要な
役割りを
果たしています

中でも
特に酸素の運搬が
重要です


その酸素を運搬する
赤血球が

失血により
少なくなるという
ことです

人の身体の
臓器・器官のうち

最大の
酸素消費臓器は
脳です

重量は
およそ1.4kg
体重の2%程度ですが

その脳の
酸素消費量は
全体の25%にも
およびます

筋肉などのように
酸素をある程度
貯蔵できるならともかく

脳は
供給された
酸素を

一瞬にして
消費します

よって
酸素不足には
最も敏感に反応し

酸欠には
最も弱い器官です


このような訳で
心肺停止で
酸素の供給が止まれば

瞬間に
脳の機能も止まり

意識不明の仮死状態に
なります


よって
酸素を運ぶ
赤血球が少なくなると
いうことは

脳にとって
大きなダメージと
なるのです

少しずつ
血液について
話してみましょう


山陽女子短期大学
臨床検査学科
谷口 薫