(394回)

凝固時間検査は延長するが

 

生体内では

逆に凝固が

亢進し

血栓症が見られる疾患

 

APS

antiphospholipid antibody syndrome

抗リン脂質抗体症候群

 

血液中に

抗リン脂質抗体という

自己抗体が出現することにより

血液凝固が亢進します

 

このことが原因で

動脈血栓症や

静脈血栓症

妊娠合併症

を繰り返し発症します

 

基礎疾患を持たないで

発症する

原発性抗リン脂質抗体症候群

 

SLE

全身性エリテマトージス

などの

 

基礎疾患に基ずく

ものを

二次性抗リン脂質抗体症候群

といいます

 

検査では

当然APTTは延長します

 

また

梅毒血清反応で

カルジオリピンを

抗原に用いる

STS法は

生物学的擬陽性を

 

TP抗原法

(梅毒トリポネーマを抗原とする)

は陰性を示すことがあります

 

消費的に血

小板数が減少するので

 

抗血小板抗体の

検査が必要になります

 

山陽女子短期大学

臨床検査学科

谷口 薫