ちょっと映画の話題を。
いまやサブスク全盛でありますね。
昭和の男、ケロリンは、いまだに、ときど~きDVDのソフトをレンタルしています。(その理由はまた今度)
圧倒的に少数派であります。
近所のTSUTAYAは撤退し、GEOではレンタルコーナーがどんどん縮小されています。
こりゃあ、GEOの撤退も近いのでは、と勝手に危惧しているところであります。
前段はさておき、最近、時代劇作家 故 藤沢周平 先生 の原作の映画を何本か拝見しました。
むか~し、「たそがれ清兵衛」「蝉しぐれ」をテレビで見た記憶がったのです。
現代にはないシチュエーションでの恋愛物語に心惹かれてネット検索の末
「隠し剣 鬼の爪」「散り椿」を近所のGEOレンタルしました。
どの作品も胸が苦しくなります。
好きだの愛してるだの言わない、こんな奥ゆかしい恋心、たまりません(〃ノωノ)
そこで「山桜」です。(ネタバレ有)
ほかの作品は、その後が語られたりしていて納得がいくのですが「山桜」は急にエンディングに入り、その後が語られません。
ざっくりストーリーと人物紹介
ヒロイン なっちゃんのCMでおなじみ田中麗奈ちゃん(バツイチ1後にバツ2 ひとめで東が気に入り、しかも周りからあんたのこと好きだったんだよとか、東の清廉な人格を聞いてどんどん好きになっちゃう)
剣の達人イケメン人格者 東山(母子家庭の侍で田中麗奈ちゃんを昔から大好き 今なら ちょっとストーカー)
東は、私腹を肥やす悪い奴を民のため切った。(正義の鉄槌をおろした)
自首して投獄されたものの、藩の偉い人は切腹させたら百姓一揆とか暴動が起きんじゃね?とビビって処分保留に。
春になったら、江戸から殿様が帰ってくるから、判断を丸投げすることにした。
そして、最後、殿様のご帰還の行列が差し込まれ、さぁ、東の運命やいかに?ってとこで終わっちゃうのです。
最後に東が切腹したのか、処罰を逃れ田中麗奈ちゃんと幸せになったのか?
まったく語られていないのです。
ネットでは、
①最後の解釈は視聴者に委ねられた
②切腹を免れるはずがない
③季節が冬から春に向かい、明るい未来を予感させている
そこで、原作と映画を見返してのケロリンなりの解釈をちょっとマニアックに
映画からの解釈
麗奈ちゃんには、独身を貫いて早逝した叔母さんがいました。
その叔母さんの人生は寂しいものだと思っていたが、実は許嫁がいて、結婚直前に病死していたことを知った。
叔母さんは決して寂しい人生ではなかったと気づく。
最後に東の家で東の母と、仲良くちまきを作っているシーン、こどもの日と推測。当然に沙汰が下された後です。
そのシーンに東はおらず、存在を匂わせる描写はまったくありません。
したがって、東は切腹した。
麗奈ちゃんは、すごく東に想いを寄せており、東の思い出話も聴きたいし、東の母を元気づけるため訪問していたシーンだと推測します。
原作からの解釈
原作は、時雨みち という短編集に収録された一話です。
映画と同名の 山桜 わずか23ページのストーリーで、ラストシーンは映画よりも、さらにあっさりでした。
東の家を訪問して、終了です。時間は切腹まで進行しません。
正直言って、映画の方が、田中麗奈ちゃんという、ルッキズムに優れた女優さんが演じることで、ずっと感情移入できました。
小説からは、希望を持たせる描写は一切無く、切腹するんだろうな、と読者に思わせて終わりです。
総合して
とても辛い結論ですが、東は切腹です。
2024年に2008年公開の映画を熱く語ってしまいました(´∀`)
これからも一般受けしない内容を、つらつら書いてまいります。
