３びきのろしありすときんいろうさぎ

　　「おだんごを　まるく　する　こつは　かんたん」

　　　きんいろうさぎは　りょうてを　あわせます。

　「てと　てを　まあるく　するの」

おだんご　おだんご

　　　　まるめましょ

　　　　ころころ　ころころ

　　まるめましょ」

　「みて　こんなに　まんまる」と　ロロカ。

　「まんまるすぎる」と　リリカ。

　「やっと　まるくなった」と　ルルカ。

　　　　しゅるしゅる　くっく

　　　　しゅる　くっく

　　　きんいろおなべで　ゆであげます。

　　　まんまるだんごが　ふっくら　ふっくら。

　「できたわ」

　　「できあがったわ」

　　「おつきみだんご」

　　３びきが　おだんごを　おさらに　もると、

「しゅっぱつ　します」

　きんいろうさぎが　きんいろの　ふねを　ひっぱってきました。

３びきを　のせた　ふねが　ゆらり。

ほしの　うかんだ　うみを　ゆらり。ゆらり。

　　「あのこたち　どこまで　いったんだろう」

　きの　うえから　そらを　みていた　ダンディおじさん。

　「きょうの　つきは　とくべつ　あかるい」

「たいへんだよ　３びきの　おうちが　からっぽなんだ」

　　つのしかの　ののくんが　はしってきました。

　「おだんご　つくって　くれるって　いったのに」

　　うっとりうさぎは　しょんぼり。

　　「あっ、もりの　みんなが　あつまっている」

　　　ルルカが　ゆびを　さしました。

　　「はやく　いかなくちゃ」

　　「ののちゃんや　うっとりちゃんたちと　やくそくしたから」

　　「やくそくしたもん」

　

　　「それじゃあ　またね」

　　きんいろうさぎは　３びきを　おろしてくれました。

　　「いただきまーす」

　　もりの　みんなで　おつきみかい。

　　まんまるおだんごは　ふっくらふっくら。

　　「もう　あたし　きんいろじゃないの？」

　　（ルルカ）

　　　　　　　　　　　　　　おしまい

３びきのろしありすと きんいろうさぎ

そらに　ほしが　ではじめました。

キラッ　キラッ

まんまるだんごは　はずんで　ぴょーん。

３びきも　ジャンプして　ぴょーん。

まんまるだんごは　やまを　またいで、ぴょーん。

３びきも　やまを　ぴょん　ぴょん　ぴょーん。

まんまるだんごは　ほしまで、ぴょーん。

３びきも　つながって　ほしを　

ぴょーん。ぴょーん。ぴょーん。

　　「いらっしゃい」

　　とが　あいて　まんまるだんごが　とびこんだところは　

うさぎの　おうち。

　　きんいろおなべを　もった　きんいろうさぎ。

かべも　きんいろ。おうちも　きんいろ。

なかに　はいった　３びきは

　　「ルルカ、あなた　きんいろよ」

　　「リリカ、あなたも　きんいろ」

「ロロカ、あなただって　きんいろ」

3びきのろしありすと きんいろうさぎ

　「まって」「まって」「まってったら」

　　おだんごは　ころん　ころころ。

３びきが　おいかけます。

おうちを　とびだして　

のはらに　とびでて　ころんころん。

　　　きの　うえで　ふくろうの　ダンディおじさんが　みています。

　　「よく　ころがるねぇ。だんごも　３びきも」

　　「あれ　まあ」

ひるごはんを　たべていた　あひるおばさんたち。

　　「きを　つけて　いきなさいよ」と　があがあがあ。

　　「やだねえ　だんご　ひとつで」と　があがあがあ。

　　てを　のばした　ロロカ。

「つかまえた」

と　おもったら　おだんごは　つるん。

「また　にげちゃった」と　リリカ。

「あきらめないわ」と　ルルカ。

「ぼくなら　とげで　さしちゃうけど」

とげとげの　はりねずみくんは　じれったそう。

「だめ。さしちゃ　だめ」

「まるいんだから」

「まんまるなんだから」