鼠十匹心に紛れる -2ページ目

鼠十匹心に紛れる

頭の中のこと。真珠になった夜のことを書き殴った詩。

僕の部屋の鳩時計が3回、小窓から飛び出て世の中の退屈を告げる時

出鱈目なパレードは僕の家から3ブロック先の街角を通り過ぎていた。

僕の一等気に入ってるゼンマイ仕掛けのおもちゃのネジが最後の一回りして倒れた時

意地の悪い黒い野良猫がワザと大袈裟にパレードの前を通り過ぎていた。

だけれどもパレードの楽団連中ときたらまるで気にしやしないんだ。

ドンシカャカドンタカブーっクック。

ぞろぞろ進む出鱈目なパレード。

道端で赤い鼻した男の子が踊り子の女に手を振る。

それに応える彼女。

暖かい日差し。

砂埃が街角を包む。

僕の家まであと1ブロック。

青い帽子のピエロは大型犬を背中に背負ってるせいで肩で息をしてる。

あぁ、僕も背負って貰いたいものだ!

そして海まで一緒に行きたいな。

出鱈目なパレードは進む。

僕の家まであと少し。