\_ヘヘ(^o^*)カタカタ-天国

そして、もう1つの悲しい訃報は、ここ
シンガポールで仲良くしている友人宅の
家族の一員であるマルチーズ。

遊びに行くと、黒い瞳を潤ませながら、
いつも足元にまとわりついて離れない子だった。

家族の愛情を一身に受け、
幸せな一生だったろうと願う…。


 「天国への橋」 作者不詳/ハイブロー武蔵・訳

 天国へたどりつく手前に一つの橋がある。
 その橋は虹でできている。
 この世で、人間と仲良く暮らしていた動物は、
 死ぬと必ずこの橋にたどりつく。

 そこには心地よい草原と丘が広がり、
 仲の良い動物たちが一緒に走り回ったり、
 遊んだりしている。
 十分な食べものにおいしい水、そして
 明るい太陽の光が自分と友だちを暖かく包み、
 幸せに過ごすことができる。
 この世で病気で苦しんだ動物も、
 老いぼれてしまっていた動物も、この橋にくると
 すべてはよくなってしまう。

 健康になり、そして元気いっぱいになる。
 傷を負っていたり、体が不自由になっていた動物も
 すっかり丈夫で強い体となっている。
 夢の中で記憶している、過ぎ去った日の中で
 そうだったように。
 
 動物たちはこうして幸せで何の不満もないが、
 一つだけ心の中に小さなしこりのようなものが
 あった。

 それは、それぞれにとっての特別な大切な人が
 いないことである。
 後に残してきた大切な人がいないのが
 さみしくてしかたないのだ。

 彼らは走り回り、そして一緒に楽しく遊んでいる。
 しかし、一匹の動物が突然止まり、
 遠くを見つめる日がやってくる。
 輝いている目が一点に集中し、体は喜びと
 興奮のあまり震え始める。
 突然、彼は群れを飛び出し、まるで空を
 かけるように緑の草原を走っていく。
 速く、速く、さらに速く。

 あなたが見えたのだ。

 ついに彼は特別に大切だったあなたと、
 ここで出会えたのである。
 あなたたちは抱き合って、再び会えた喜びでいっぱいだ。
 もう決して二度と別れることはない。

 あなたの顔を、歓びのキスの雨が浴びせられる。
 あなたの両手は最愛の彼の頭を抱擁している。
 そしてもう一度、あなたは信頼しきった、
 彼のその目をのぞき込んでいる。
 その目は、あなたのもとから長いこと消えていたが、
 あなたの心の中からは決して消えなかったもの、
 そのものだ。

 それから、あなたたちは虹でできている
 天国への橋をいっしょに渡っていくのだ。