ヘタレ世界一周旅行記
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ド素人マル秘ドッキリ大作戦。






「(・∀・)??











え゛ぇぇぇぇぇぇぇ
ぇぇぇぇぇ~~~
~~~~~~~
~~~~!?Σ(~∀~||;)」






その女性は私の顔を見て1.5秒ほど静止した後に、

Hiが耳に痛い声をあげた。






「なんで!?なんで!?とりあえず早く上がりなさいよ!!

 部屋散らかってるわよ。お腹は(空いてるの)?」





怒涛の質問攻め。

その後も彼女の口は止まらない。

落ち着きがなく、動きに無駄が多い。






「そうそう、そう言えばこの人はこんな人だったっけか。

 懐かしいな。相変わらず元気だな。よかったよかった。」



そう思いつつも、まだ目の前の現実が受け入れられていない。

その人が目の前に居て、会話も交わしていて、
手を伸ばせば触れることができるにもかかわらず、

その空間を第3者として観ているような
ヴァーチャルな世界に迷い込んでいるような
見ている画が、今にもドミトリーの天井に変わってしまいそうな

そんな感覚。




でもこれが現実であると、生きて帰って来たのだと、

私は理解するよう努めた。




彼女もまた

目の前に居る男が霊ではなく、
世界を一周して無事に帰ってきた男であるということを
徐々に理解できているようだった。










その女性とは

何を隠そう私の母である。







そう、

両親にすら帰国日を伝えずに日本に帰って来たのだ。




びっくりさせたろーと思って。




その対象がスターでなくド素人であろうと、

カメラが回っておらずとも、

誰が得をするワケでもなくただの自己満であろうと、

ドッキリをしかけたろーと思って。






1人目は大成功。

期待通りのリアクション。

さすが我が母。

イラっとするほどの茶目っ気。

26年前
腹が痛くてウ●コをしようとトイレに駆け込んだところ破水しており、
そのまま実家の和室で俺を生んでしまっただけのことはある。






続きまして…




私が居間でまったりしているところに、妹が帰宅。



居間の扉を開け、私の顔を見るなり

「アレ(・∀・)?」

そう言って
一度開けた扉を、開けたその手で閉める。


戸の向うではまだ

「アレアレ(・∀・)??」

と言っている。


後に

「アレアレ(・∀・)??」

の声が止まる。


再び扉を開け、

「おかえり(・∀・;)」

と。




その時の
なんとも言えない戸惑いの笑顔は忘れられない。


そして
明らかに1年前より太っていたが
あえてツッ込まなかった。


「カロリーを気にして食事をしているヤツの気がしれない」

と言っていただけのことはある。


さすが我が妹。

俺よりも男前。


2人目。大成功。






続きまして…



飲み会帰りの父を
最寄りの駅まで車で迎えに行ったところ、
思いのほかリアクションは薄く

「え~、帰ってたんだ。いつ?」

「今日だよ」

「へ~そうだったんだ。変なヤツが運転してるなーと思ったんだよ」

「びっくりさせようと思ってさ(´▽`;)」

「あーそうなんだ。」




と言った感じ。



落ち着いている。

落ち着き過ぎている。



さすが我が父。

和室で俺が生まれた時、落ち着いてへその緒を切っただけのことはある。



ただ、時と場合によって落ち着き過ぎていると面白みに欠く。

今回が良い例だと言えよう。


カメラが回っていたとて今回の件は放送できるような内容ではない。
TV用のリアクションを別撮り、及び差し込みの必要があるほどのつまらなさ。





3人目。残念。






続きまして…




次の日は、おじいちゃんとおばあちゃんの家にも突撃。



私は心配だった。

孫の突然の帰国に対する驚きと歓喜で逝ってしまうのではないかと(不謹慎)



その心配は的中。
2人とも逝ってしまいそうなほど驚いていた。


でも孫の帰国を喜んでくれたみたい。
いがったいがった。


そして
おばあちゃんは俺と会った後にポロリとひとこと

「あ~無事に帰ってきてくれてよかった(´▽`)
 これでいつ死んでも大丈夫だわ(´▽`)」

と。



「それはダメ。」

とキツめに言っておいた。



4人目、5人目。大成功。







こんな感じで、友達やお世話になった人にも
いきなり電話かけたりしてドッキリを繰り返していったのです。



なんつーかね、
帰国宣言をしてその日通りに帰国するのが嫌だったのよ。


なんか…


つまんねーじゃんw


旅の最後の最後までワクテカしたかったのだよ。


今後の人生もえきさいてぃんぐ&さぷらいずで行きたいですね。




あ、わりぃけど、まだまだブログは続くよw

よろしゅう(・∀・)ニャー

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