〔児童大量欠席〕嘔吐や下痢で905人 浜松
@S[アットエス] by 静岡新聞 1月17日(金)6時40分配信
浜松市教委と市保健所は16日、市立小14校で計905人の児童が嘔吐(おうと)や下痢などの症状を訴えて欠席し、12校を学校閉鎖にしたと発表した。市が児童17人の便を検査したところ、11人がノロウイルスの陽性反応を示し、「主にノロウイルスが原因の可能性が高い」としている。入院した児童はいないという。
<ノロウイルスか 市内12校を学校閉鎖>
市教委によると、17日まで学校閉鎖するのは東区の豊西、中ノ町、積志、大瀬、中郡、有玉、和田東、笠井の8校と、中区の東、上島、鴨江、双葉の4校。南区の白脇と東区の与進の2校は計3クラスを学級閉鎖する措置を取った。一部の学校はインフルエンザが原因の可能性が高いという。教職員41人も同様の症状を訴えて休んでいる。一方で市立の幼稚園や中学、高校からは同じ症状の報告は入っていないという。
市保健所は16日に6校を立ち入り調査し、17日以降も調査を継続する。ほかの児童の検便や聞き取り調査も行い、感染症や食中毒の可能性を視野に入れて原因を調査している。
市教委は市立の全幼稚園と小中高に手洗いやうがいの徹底や校内のドアノブなどの消毒を実施するように通知した。市教委保健給食課の寺田聖子課長は「すべての学年で横断して発症している。あらゆる可能性を調査して、まん延防止策の徹底に最善を尽くしたい」と話した。
<県教委、手洗い指導徹底要請 全35市町教委に>
浜松市の市立小学校で多数の児童が下痢や嘔吐(おうと)などの症状で欠席したことを受け、県教委は16日、県内の全35市町教委に対し、各学校での手洗いの指導や健康観察の徹底を求める連絡をした。
浜松、磐田、湖西の3市内の県立の高校や特別支援学校にも同様の対応を取った。
県教委によると、浜松市近隣の磐田、湖西市内の市立学校からは16日午後の時点で、関連するとみられる症状の報告はないという。
静岡新聞社
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140117-00000004-at_s-l22
〔児童大量欠席〕浜松市教委困惑「異常事態、経験ない」
(2014/1/17 06:31)
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「異常事態。今までに経験したことがない大量欠席」―。16日、浜松市の市立小14校で嘔吐(おうと)や下痢の症状を訴え学校を休んだ児童は905人。ノロウイルスの集団感染が疑われるものの、発症の原因もまだ特定できていない。市教委はこれ以上の拡大を防ごうと必死だが、緊急に記者会見した担当者は「食中毒なら同じ原材料をほかの学校にも配送しているので(一斉に欠席するのは)ふに落ちない」と困惑の表情を浮かべた。
市教委によると、14校は半径8・6キロの範囲に集中している。東区の児童が約6割を占め、区内の小学校12校のうちの9校で同様の症状がみられた。特に中ノ町小では全校児童376人のうち、4分の1を超える96人が欠席。東小(中区)では32人中17人と半数以上が欠席したクラスもあった。
市保健所は食中毒の可能性も疑って調査しているが、いずれの小学校も学校給食は校内で調理しているという。学級閉鎖した2校では17日は給食を取りやめるが、各校で提供されたメニューや食材の仕入れ先などの分析も進めている。
市教委保健給食課の寺田聖子課長は「衛生管理上、食材は加熱して調理している。野菜も生で出すことはない」と安全性を強調した。
市保健所の西原信彦所長は「学校数が多いので、きょうは調査する学校を6校に絞った。今後はほかの学校の先生や児童からの聞き取りなども進めたい」と原因究明に全力を挙げる姿勢を示した。