イキモノノキモチ(あらすじと登場人物) | シアワセノテイギ-シナリオライターけんたまのいろいろなこと-

イキモノノキモチ(あらすじと登場人物)

【あらすじ】


 アニマル・テレパス。動植物の感情が理解できる人間の特殊能力。レベルⅠからⅣまであり、レベルが高いほど多くの感情を理解することが可能である。花屋で働いている設楽千尋(19)はアニマル・テレパスであった。


 ある日、いつものように働く千尋。しかし植物の枝切りをするときに奇妙な嫌悪感を覚える。しまいには倒れてしまう。それは千尋の能力があがったしるしであった。気分が滅入る千尋。家に帰っても一人、昔交通事故で亡くした飼い犬の事を思い、涙する。昔、彼女はペットロス(ペットを失った時に起こる心の病気)になってしまったのだった。その時に目覚めたのがアニマル・テレパスなのだがその能力のせいで千尋は様々な迫害を受けてきたのであった。


 そんな折、彼女は山野木綿子(26)に出会う。木綿子は動物園で働くアニマル・テレパスであった。彼女の気さくな性格に好印象を抱いた千尋は動物園を見たいと願う。次の日、動物園に行った千尋は動物の声を聞く。千尋には「檻から出たい」という悲痛な声しか聞こえなかった。そんな千尋を見て木綿子は「精神を集中してもっと耳を傾けてごらん」と言う。たしかに良く聞くと様々な声が聞こえる。木綿子は「人間の価値観で動物を判断してはいけない」という。その言葉で気持ちが安らぐ千尋。 


 季節が変わり、千尋は木綿子の家を尋ねる。しかし、家には何もなく、「アフリカに行く」という千尋宛の手紙だけが残されていた。 花屋。せわしく働いている千尋と若林。佐藤が配達に行く。少し落ち着き、花の手入れをする千尋。枝切りをする。しかし前みたいな嫌な感じはしない。千尋は「ごめんね」と言って枝を切る。空は晴れ晴れとしていた。


【登場人物】


設楽 千尋 (19) 花屋で働くアルバイト。アニマル・テレパスの持ち主。


山野木綿子 (26) 動物園で働くアニマル・テレパス。


若林 大  (21) 千尋の同僚


佐藤公孝  (32) 花屋の店長


設楽 晴美 (44) 千尋の母親


設楽 大輔 (50) 千尋の父親