4章二人の夢

デートが終わり2人で家へ向かう。俺は今日1日で明菜のことを好きになっていた。明菜と離れたくないという気持ちになっていた。電車に乗りこみ椅子に座る。明菜は俺にもたれかかりにこにこしている。俺は明菜に出会えて幸せだと深く感じた。こんなに幸せな時間もあっという間に過ぎ駅に到着した。手を繋ぎ家へ向かう。しばらく歩くと明菜の家に着いた。手を離し別れを告げる。すると明菜は俺に抱きついてきた。「今日は離れたくない…私の家に泊まって。」と明菜は恥ずかしそうに言った。
俺はすごく嬉しかった。だが、恥ずかしいという気持ちもあり「ごめん。明日用事あるから。」と断ってしまった。俺は自分を責める。俺だって明菜と離れたくない。俺はしばらく黙り込んでから「明菜やっぱり泊まってもいい？」と聞いた。明菜は「うん！」と一言答え鼻歌を歌いながら玄関へ向かった。玄関をくぐると、昔のちぃちゃんの家から全く変わっていない。俺は靴を脱ぎリビングへ向かう。リビングはソファーとテレビしかなくシンプルでいかにも一人暮らしだと思わせる。緊張や初めてのことが多すぎて、今日はすごく疲れた。ソファーで横になっていると明菜が「ねぇ、圭ちゃんって将来の事考えたりする？」と聞かれた。将来…俺には無縁の言葉だった。明菜と出会う前はのその日暮らしだったのだから。一日終わればそれでいいと考えてた。俺は「しっかり仕事して明菜と結婚することかな。」と冗談まじりに答えた。明菜は嬉しそうにしていた。
「私はね圭ちゃんのお嫁さんになって子供を産むことだよ。」と顔を赤らめていた。俺の頭の中は明菜のことでいっぱいで明菜の行動一つ一つが可愛くて仕方がない。
明菜はご飯を作りにキッチンへ向かった。俺はテレビを見ながら寝てしまっていた。違和感を感じ目を覚ますと目の前には明菜の顔があった。唇が重なる感覚がわかる。俺は恥ずかしくなり明菜を押し離す。「あ、明菜なにしてるんだ！？」と焦った口ぶりで言った。
明菜は一言「キスだよ。」と言っただけだった。よく見ると明菜は裸で初めて女の子の裸を見て俺は見入ってしまった。明菜からキスをされた時シャンプーのいい匂いがした。多分お風呂あがりなのだろう。しばらくして俺は「俺も風呂入りたいから借りるぞ。」と言って風呂場へ向かった。
明菜の裸…すごく可愛かった…お風呂に浸かりながら俺はその事ばかり想像してしまっていた。お風呂を出てリビングに戻ると机の上には美味しそうな料理が並べてある。明菜とご飯を食べて寝室へ向かう。今日の話をしながら俺は床で寝ることにした。すると明菜が「一緒に寝よう？」と言ってきた。俺は柄にもなく添い寝することをすんなりと受け入れた。
俺は着信音で目が覚めた。相手は直樹だ。
「もしもし、今日お前ん家いっていいか？彼女紹介したいからさ！」という電話だった。
直樹はいつも行き当たりばったりで思ったことはすぐ行動に移すタイプだということは分かっていたのだが、いきなりすぎて反応に困る。
たしかに直樹の彼女を見てみたいという気持ちもあり「いいけど、何時頃？」と聞いた。直樹は10時頃到着するらしい。時間を見ると9時頃だった。明菜にその話をすると明菜も来たいらしく俺も明菜を紹介することにした。