BOOT(器質化肺炎)に用いた薬剤の解説 | 健太の白血病闘病記~余命半年を生き抜く~ブログ

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余命半年を生き抜く混合性急性白血病患者の闘病記

予後不良タイプで余命宣告を受ける。また、末梢血の白血病細胞(ブラスト)の数が、54万個/μLと、病院の最高記録を大幅に更新した。(もはや、血液機能は失われており、いつ死んでもおかしくない状態だった。)

肺の慢性GVHDとも言われる「BOOT(器質化肺炎]は、非感染性の肺炎という、マイナーな病気ですが、治療方法はシンプルに思えます。


既往症が無い私の場合、器質化肺炎になって、最初に気づいた症状は、「発熱」し「咳き込み」でした。早期だったのか、呼吸が苦しいということはありませんでした。


この目に見える症状に対する対処法は、「解熱」と「咳止め」となります。解熱剤は、一般的なものでもOKですが、私は病院でサクシゾンという薬を注射してもらいました。



咳止め薬

 私が処方された咳止め薬の「コデインリン酸塩」は、抗コリン作用をもつ成分が有効成分となっています。

抗コリン作用とは何か。脳から色々な情報伝達をする物質が、神経伝達物質と呼ばれていますが、セロトニン、アドレナリンなどと並んで、アセチルコリンという物質があります。このアセチルコリンの働きを阻害する作用が抗コリン作用なんです。


神経伝達物質ですから、その作用を薬で阻害すれば、当然に体中に副作用がでます


<自分が飲んだ時の結果>

①わざと咳をしようとしても出ないぐらいに、ラクになります。薬効が切れたら地獄に戻りますが・・・。

②飲み始めた日から、唾液分泌が急激に悪くなり、口腔内がパサパサになりました。

③胃の働きが弱くなるようで、少し便秘気味(毎日が2-3日に1回)。

④時々、立ちくらみや、耳鳴りもします。

他にも薬を飲んでいるので、「コデインリン酸塩」が本当に原因か確かなことは言えませんが、添付文書の注意事項に該当していました。


<私見>

この薬は決まった時間に飲む薬ではなく、咳き込みが酷い時に自己判断で飲むものなので、飲む回数を少しずつ時間を空けて、減らしていく工夫が必要だと思いました。(軽い咳では飲むのを控えています。)



ステロイド薬

私が服用しているのは「メドロール」ですので、すべてのステロイド薬を解説していません。


ステロイドはステロイドホルモンで生体を調節する重要な物質(ホルモン)です。それを人工精製したものが、いわゆるステロイドとして広く知られ、使われています。


ホルモン物質は、細胞の外膜である「細胞膜」を透過し、「細胞質のある物質」と結合し、遺伝子の発現や抑制を制御しています。細胞の極めて多くの遺伝子をコントロールしているのですから、体内のホルモンバランスが治療で崩れれば、「生命の根幹に関わる」のは自明ですね。


<免疫抑制効果・抗炎症作用>

ステロイドの働きの一部に、「好中球と好酸球の動員」「サイトカイン合成」「リンパ球の血中への呼び戻し」「マクロファージ、未熟T細胞の増殖」「伝達物質の放出」「T細胞機能の抑制」といった流れで、抗炎症作用や免疫抑制効果を発揮している。


抗がん剤と同様に、非炎症細胞にも作用するため、様々な細胞の代謝機能を狂わし、結果的に様々な副作用をもたらしているようだ。


つまり、白血病患者だけでなく、ステロイド剤を長期使用すれば、誰でも免疫力が落ちて、感染症になったり、副作用に苦しむ訳なんですね。


そこで、ステロイド剤は多種多様ありますが、病態・使用部位や治療効果などを勘案し、分子構造を変えたり、薬物濃度を変えたり、処方(塗布、注射、経口など)を変えたりして、治療効果を最大限に引き出しながら、副作用を抑える工夫がされている訳です。


なので、医師から指示された処方は厳守するとともに、過去に処方されたステロイドではなく、現在の自分の病気を診察してもらって、適切な処方を受けることが大切なんだ。


<有名なステロイドの副作用>
①免疫力低下による感染症
②消化管の潰瘍
③血糖値が高くなる
④不眠・精神症状が出ることがある →私は出ました
⑤骨密度低下、大腿骨頭壊死 →毎月1回、骨密度を増やす薬を飲んでます。
⑥血圧が高くなる →私は出ました
⑦コレステロール値が高くなる
⑧ステロイド性白内障、緑内障 →私は今のところ軽い白内障が出ました
⑨ムーンフェイス・野牛肩(顔が丸くなり、肩に脂肪が沈着する) →私は出ましたが、ステロイドを中止すると治ります。
⑩肝機能障害 →私は血液データが一時的に悪くなりますが、改善薬で安定しています

⑪副腎不全


<短期・大量投与時の注意>

特に、器質化肺炎の治療のように、大量のステロイドを投与する必要があるときは、副作用が速やかに厳しく発症しますので、入院中は別として、在宅通院であれば自己管理も大事になります。私の場合は、在宅通院なので、次のことを注意しています。


①ステロイド服用中は、食欲旺盛になるので、カロリー摂取を控える。
②毎日、体重・血圧を測定する。
③精神の変調に留意する。不眠や妄想、言動など。
④骨の痛み、違和感(歩行など)が無いか、可能な限り、手すりや杖を利用する。
⑤ステロイドによる副作用に驚き、勝手に服用を止めると、副腎不全に陥るので、必ず、医者の診察を受けながら、症状と副作用の状況から、適量の処方をしてもらう。
⑥ステロイドミオパチー(筋力が急速に衰えることがあり、階段の昇降では必ず手すりを使う)


ちなみに、入院中であれば、こまめに血糖値検査や尿検査など徹底管理してもらえるんだろうなぁ。


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