リニューアル後の初投稿のブログです。
今回は東芝のお話です。
数ヶ月前に3社分割案を公表しました。
分割というのは、現在、(株)東芝が行っている事業を3つに分けます。
東芝HPより引用
発電機などのインフラ事業を行う「インフラサービスCo.」、半導体・HDD・量子暗号化技術などの「デバイスCo.」、キオクシア(東芝が売却した半導体の会社 旧 東芝メモリ)・レジPOSの東芝テックなどの株式を保有する「東芝」への分割です。
しかし・・・大株主の海外の投資ファンド（いわゆる物言う株主）に分割を猛反対されます。
理由は、2つあります。
1つめは、東芝は現在キオクシアの株式を40.64％保有しており、大株主になっています。
しかし、この株式をいずれ売却して株主に還元することを発表しています(株主に脅された！？)。
そのため、分割後にキオクシア株を売却して、その後「東芝」が上場を維持できるのかという問題が発生しました。
2つめは、分割後に分割したすべての会社が上場することです。
上場する時に多額の資金がかかってしまします。
東芝の株主のうちに海外の投資ファンドがいくつか含まれています。
これがいわゆる物言う株主です。
物言う株主は、もちろん配当金がもっとほしいので多額の資金がかかって配当金が下がってしまうと困るので、あまり資金を使用しない方がいいといって反対しました。
そのため東芝は、なんと2分割に変更！！！
東芝HPより引用
（それにしても東芝判断速すぎ！！ 別のところでこの速さを活用して欲しい・・・）
2分割になると半導体などの「デバイスCo.」と現在の「東芝」という形になります。
東芝の事業を残しつつ、分社するという戦法ですね。
しかし・・・私が気に入らない点が一つあります。
それは子会社の売却です。
売却が検討されている子会社は3社です。
1つ目、「東芝キヤリア株式会社」（東芝キヤリア株式会社 (toshiba-carrier.co.jp)）
東芝キヤリアは、1999年に米国の空調メーカー「キヤリア」と東芝の空調部門の合弁によって誕生しました。
現在は、家庭向けエアコン事業は東芝が売却した「東芝ライフスタイル」が行っていますが、一時期「東芝キヤリア」が設計・開発・製造を行っていた時期がありました。
現在は、オフィスなどの法人向け空調製品やエコキュートなどのつくっています。
この会社は合弁元である、米国の「キヤリア」への売却が決定しました。
東芝が保有する60％の株式のうち、55％を売却します。
（売却後も東芝ブランドの使用は継続するようです）
2つ目は、「東芝エレベータ株式会社」（東芝エレベータ｜エレベーター・エスカレーター (toshiba-elevator.co.jp)）
東芝エレベータは1967年に設立された昇降機の製造・開発・メンテナンスをするメーカーです。
国内3位のエレベーターシェアを誇っており、東京スカイツリーやあべのハルカスにも採用されるエレベータをつくっています。
なんと世界最高速のエレベータをつくっている東芝の中でも優秀な企業です。
（こんな優秀な会社が売りに出されてしまうのが悲しい・・・）
3つ目は、東芝のルーツでもある「東芝ライテック株式会社」（東芝ライテック(株)のトップページ｜ (tlt.co.jp)）
この会社、なんと現在の「東芝」ができるきっかけになる会社です。
東芝というのは電球などの軽電事業を手がける「東京電気」と発電機などの重電事業を手がける「芝浦製作所」が合併してできた会社です。
東芝ライテックはこの「東京電気」の部分なのです！！
「東京電気」は「白熱舎」と言う名前で、なんと日本初の電球を作った会社です！！
東芝の家電製品のもとは、この会社だったんです！！
この会社がなかったら「東芝」の「東」がなくなって「(株)芝」になってたかも（絶対ない）
冗談はさておき、こんな大事な会社も売ってしまうなんて・・・
東芝ライテックは日本初の蛍光灯をつくったり、LEDではあのルーブル美術館にも採用される物を作りました。
現在は2019年から家庭用の照明は、中国の「NVCライティング」というところが東芝ブランドを使用してつくっており、
現在は法人向けのLED照明や電設資材の製造・開発・販売を行っています。
こんな感じで東芝は現在大事なときを迎えています。
そのうち開かれる臨時株主総会で株主に承認されれば、分割が行われます。
反対多数だったら、またどうにかするでしょう。
（もともとこれって社外取締役の人の提案だから実際会社のためになるの？とも思ってしまうけど）
東芝はもともと日本の発展を支えてきた名門企業です。
2015年の不正会計問題発覚からこんなことになってしまい、ファンとしては非常に悲しいです。
ですが、東芝がスゴイ会社だと言うことは事実です！
これからも東芝の技術で日本を支えていって欲しいです。（できたらBtoCの個人向け事業にも戻ってきて！）
がんばれ「東芝」！！
