初恋の頃からかっこいい女が好きだったんじゃないかなぁ?なんて思うのです。
きりっとした顔立ちで男子からも人気のあるサバサバした女の子に憧れていました。

思春期の頃はアイドルなんて嫌いで井上陽水ばかり聴いていましたし、おニャン子クラブなんて大っ嫌いで、なんだこの素人っぽいバカ女達は!って反発していました。

多分当時はプロっていうものに憧れていたんだと思います。

ボクがプロの漫画家を目指すようになったのは、いまもつき合いがある高校の同級生に「絵が上手いんだから漫画家になればいいじゃないか」と言われたからです。それまでは絵が描けるからといっても自分はプロになんかなれるわけはないと決めつけていたような気がします。

そこで覚悟が決まったような気がします。

そういうことが関係しているのかわかりませんが、ボクは覚悟を決めた女ってカッコイイと思っているのです。

あれほど嫌っていたアイドルをカッコイイと見直したきっかけは森高千里の「非実力派宣言」でした。あのジャケットとタイトルに惹かれて購入した CDの開き直りにも似た覚悟にやられてしまったわけです。だいたいアイドルなんてなんとなくなれるようなものではなく、その道に進むためには相当な決意と覚悟があったのでしょう。

またAVや風俗の世界に入ってしまう女の子にも、相当な覚悟があると思うのです。
アイドルとAV、風俗を一緒に語るのは不謹慎だと思われるかもしれませんが、どちらも「女」の価値を商品として売るという意味では同じだと考えているからです。

なんて考えてしまうのはちょっとロマンチストでしょうか?


えっと…話が横道にそれましたが、何が言いたいかというとアイドルは覚悟を決めたからこそステージに立つ資格があるんじゃないかな?っていうことです。

初めてAKB48劇場に行ったのが去年の10月9日でチームBの「会いたかった」公演でした。その時には彼女達はいずれここから巣立っていくという芸能人予備軍のショーケースだというコンセプトでした。でも一番末っ子のチームBの公演ですらボクにはしっかりしたショーに観えたし、立派にアイドルしてました。

最前列からステージまでたった2mくらいの距離ですが、そこには厳然とアイドルとファンの境界線が見えたのです。

もちろんこの大人数すべてがここから羽ばたいていけようはずもなく、そのうち去っていく人も出るのだろうと容易に想像できました。

今年になってBからは菊池彩香が解雇、井上奈留が卒業。
そしてAからは先日、成田梨紗・大江朝美・駒谷仁美・戸島花・中西里菜の卒業が発表されました。

きくじだけはちょっと事情が違いますが、AKBのオーディションを受けた時とはまた違う覚悟が彼女達にはあったのでしょう。全員が今後も芸能界に居場所があるのか、AKBに所属していたから仕事があったのか、はたまた個人の名前で大化けするのかそれは誰にもわかりません。

少し複雑な気分ですが、彼女達をカッコイイと思わずにはいられません。