あっという間に季節は巡り鮮明に記憶を甦らせる。
1年前ーー
摂食障害が続いたと思った後
食べたいものを主張するようになった。
12月の土曜日
ペットショップついでにランチをしようと言った。
合わせてくれただけかもしれないけれど
悩んだ結果ビュッフェにしようと言った。
食べられそうなものを選んで食べれば良いからと。
実際にはメインはそんなに食べられず
自分で取ってきたものを食べていた。
時間いっぱいまでゆっくりとした。
元々食べることが好きだったケンツとはよくビュッフェに行った。
テレビで見たらしく
行き先を教えてもらえないまま連れて行かれることもあった。
食べられるようになったことで少し安心してしまった。
元気になってくれると信じようと。
もしもケンツ自身が諦めてしまうようなことがあったとしても
最後まで信じようと決意した頃でもあった。