大久保建佑です。
お酒の歴史編、第4段です。
さぁ、いよいよ日本のお酒について書いていきましょう。
もちろんトップバッターは、日本酒!
恐らく、私たち日本人に一番馴染みがあるお酒でしょう。
しかし、その起源や、神話との関連などはあまりご存じではない方も多いのではないでしょうか?
今回のブログでは、日本酒の歴史に触れつつ、今の日本酒がどの様な扱いとなっているかまで書いてみようと思います。
■日本酒の起源は定かではない?
さていきなりですが、僕が調べた限り、日本酒の明確な起源は分かりませんでした。
(他のお酒でも同じですが、日本酒はそれ以上に情報が少ない印象です)
ただ少なくとも日本に稲作が伝わり、米の収穫量が安定してから作られ始めた事は確かなようです。
日本でお酒が飲まれていた事に関する資料として最古の記録として残っているのは、中国の「論衡(ろんこう)」という資料です。
(ただしこれが日本酒であるかは定かではありません)
論衡にある内容をざっくり書きますと「日本では酒に浸した薬草を作っている」とあり、少なくともお酒が扱われていた事が分かります。
これに対し、日本国内の資料で日本酒の記載が残っているものに「大隅国風土記(おおすみのくにふどき)」があります。
この中に登場する「口嚼ノ酒(くちかみのさけ)」は、巫女が生米を口の中で噛み、唾液と混ぜて瓶に詰めて発酵させるお酒で、お米を原料としたお酒としては最古の記述であるようです。
■日本酒は神とも大きな関わりがある
さて、ここでお話しを古事記まで遡ります。
日本酒はワインと同じように、神や神話と密接な関係があります。
一番有名なのは、須佐之男命(すさのおのみこと)の逸話の一つである「八岐大蛇(やまたのおろち)退治」でしょう。
八岐大蛇を退治するために「八塩折之酒(やしおおりのさけ)というお酒が作られており、これは八度にわたって醸す酒であり、大変に強いお酒であったと残されています。
また昔の人は、酒に酔い、平常時とは異なる精神状態になるお酒を不思議な飲み物と思っていたようで、通じてお酒は「神様の領域に近づけるもの」とも捉えられていました。
大和時代以前には、神様に願い、教えを聞く「神事」の場面にも「御神酒」という名前で登場しています。
このように日本酒は、日本人の様々なシーンで生活に密着してきていました。
■そして現代へ・・・
そうして、日本酒はさまざまに進化を遂げて、現代では飲料用として親しまれています。
最後に、日本酒の分類を紹介して、このブログを終えたいと思います。
日本酒は大きく分けて「本醸造系」と「純米系」に分類されます。
この分類の中で、精米具合(お米を何パーセントまで削るか)によって、名称が変わってきます。
・本醸造系(醸造アルコールが入っている)
精米70%以下:本醸造
精米60%以下:特別本醸造 or 吟醸酒
精米50%以下:大吟醸酒
・純米系(醸造アルコールが入っていない)
規定なし:純米酒
精米60%以下:特別純米酒 or 純米吟醸酒
精米50%以下:純米大吟醸酒
次に日本酒を見た時に、ちょっとした知識になれば幸いです。
それでは、良きお酒を。