「母なる証明」
毎月一日は映画の日です。ポン・ジュノ監督作品「母なる証明」
を鑑賞しました。
ポン監督の映画は日本でもヒットした「殺人の追憶」 しか観ておりませんが、本作はそれ以上の衝撃と満足感で私を満たしました。殺人事件の容疑者になった息子の無実を信じてたった一人で真犯人を捜し始める母親の話ですが、単なるサスペンス映画に収まらぬ実に壮大な人間ドラマに仕上がっております。
特にこの母親役の女優さん(キム・ヘジャ)──韓国のテレビドラマをメインに活躍されているそうで私は全然存じ上げませんでしたが──その鬼気迫る演技と存在感には終始圧倒されっぱなしでした。
そして日本人が勝手に韓流四天王の一人と呼んでいる主演のウォン・ビンも、知的障害のある息子役を非常に丁寧に演じており好感が持てます。その友人役のチン・グのキャラクターも際立っております。
しかし何よりまず見事なのは練りに練られた脚本と緻密な構成力、そして画です。「殺人の追憶」でもそうでしたが、この監督の画は寄りと引きの組み合わせが非常に巧みであり、黒は締まっているが彩度が落とされ淡々とした独特の色を持っています。それがまた実にカッコイイ。
まさに作家性と商業性を兼ね備えた優れた映画でした。ポン監督の次回作が早くも待ち遠しくてなりません。
【ポン・ジュノ監督作品「母なる証明」予告編】
